「園芸用花びら液」が化粧水に 10代最後の夏の研究がヒット2021年1月8日
子どもだらけの研究育成集団、(株)悟空のきもちTHE LABOは2020年10月、花びらに吹きかけると生花が長持ちする「園芸用花びら液」を発売。その成分をそのまま化粧品として登録し、化粧水「ひとか」として1月11日に発売する。
「園芸用花びら液」を開発した太田君
「ひとか」の発売は今年、成人する沖縄の医大生、太田旭君(19歳)と男子学生らが、コロナ禍の休校期間を利用して、沖縄のハイビスカスを2倍長持ちさせることを目標に10代最後の夏の生物研究として取り組んだ「園芸用花びら液」の開発がきっかけ。

「園芸用花びら液」は、液肥ではなく、直接吹きかけるというこれまでにない用途と、水に比べ、花を1.3~1.8倍も長持ちさせる効果があり、2020年11月に東京の大手百貨店から「化粧水として売りたい」という連絡があった。その頃から、園芸用品が化粧水として使いだされたという報告が相次ぎ、完売状態に。急きょ化粧品登録への道を模索し、園芸用花びら液の成分そのままに、化粧品登録を行うこととなった。
園芸用品を同じ名前で、化粧品登録することはできないため、人間が使う化粧品用は"ヒト科"をモチーフに商品名「ひとか」として成人の日の1月11日から販売を開始する。

開発した男子学生らは、大手百貨店から化粧品の話を聞いた時、「園芸用花びら液」の何が化粧水としていいのかわからなかったという。そこで、同じように化粧品を花びらにかけると、長持ちするのか計34種類の化粧品を買い集め、実際に花で試した所、当然ながらすぐに全部枯れてしまったことから探求が始まった。
花を長持ちさせるには、花びらは人間の皮膚の約10分の1の厚さである平均0.2ミリの薄い保水層に浸透させ保湿することが必要。美しく咲く花びらは、少しでも有害成分が入ると変色したり、枯れを早めたり、その敏感さは、人間が感知できないレベルで、花を害さず長持ちさせる保湿成分の成分構造の研究は、大学内のハイビスカスを枯らしながら学校の研究室で行われた。
商品化にあたっては、(株)シーラン(栃木県足利市)が協力。製品名の「ひとか」には、「花も女性も、美しく長く咲きたいというのは同じ。花びらもヒトの肌も水分量がなくなれば、枯れてしまう。これもおなじ未来の人間・ヒト科は、咲きほこる花になれば」という想いが込められている。
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