再生可能エネルギーの適正な導入へ「環境影響評価のあり方」に見解公表 日本野鳥の会2021年4月5日
日本野鳥の会は4月2日、環境省・経済産業省が3月31日に公表した「再生可能エネルギーの適正な導入に向けた環境影響評価のあり方に関する検討会報告書」に対する見解を公表した。
同検討会は、2020年12月に内閣府に設置された「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」から、環境影響評価法における風力発電事業に係る規模要件を現行の1万kW以上から5万kW以上に引き上げることを2020年度末までに決定するよう要請されたことが発端となり、1月21日から3月25日までの2か月間に4回が開催された。同会は、毎回、意見陳述や質疑応答を行った。報告書に対する見解の概要は次の通り。
■検討会および報告書における課題と懸念
・短期間の検討で規模要件の引き上げが決定されたが、結論ありきの拙速な議論、検討であった。
・規模要件が1万kW以上であることが、どのように日本で風力発電の導入を妨げているのか、または、規模要件を引き上げることでどの程度風力発電の導入が進むのかなど、規模要件を引き上げる必要性について合理的な理由の説明が事業者団体および経済産業省などからなされなかった。
・規模要件を5万kW以上とする根拠の妥当性については、検討会で十分に議論がなされていなかった。
・環境省は風力発電を線的事業と捉え、風力発電施設の中心から片側50mずつを影響の及ぶ範囲としたが、本来は風車ローターが空中に作る球体を地面に下ろし、その外縁の片側50mずつを影響の及ぶ範囲とすべきであり、その場合、50haに相当する出力規模は2~3万kW程度になる。
・検討会が報告書をまとめるにあたっては、通常、案をパブリックコメントにかけて広く意見を聴取するが、今回はその手続きがない。
■同会から環境省・経済産業省への提案
・出力規模7500kwまたは1万kW以上の風力発電事業が全都道府県で条例アセスの対象事業になるまで、経過措置として7500kW以上5万kW未満を第2種事業としてスクリーニング対象とすること。
・法改正を含めた制度的枠組みの検討は、風力発電事業に特化した「地域の環境特性を踏まえたアセスメント制度」といった特別措置法などの新たな法制度の制定が必要であり、その法整備の検討を政令改正と平行して、直ちに開始すること。
・「環境影響評価図書の継続的公開」や「事後調査の強化とその成果の活用」をアセス法等で法的に義務付けること。
・事後調査にかかる報告書に対しては環境大臣や住民が意見を述べられるようにすること。
・現行法で手続き中の風力発電事業については、規模要件が引き上げられた後でも、条例アセスに移行することなく、引き続き現行法でアセスを完了させること。
・法アセスの対象事業となる発電所の出力規模について、抑制した出力を規模要件としてどのように扱うかを検討すること。
・「環境情報の提供とゾーニングの促進」について、温暖化対策推進法改正案に基づく市町村における再エネ導入に係る適地抽出の促進をもってゾーニングとすることが記載されているが、保全区域などの指定を伴ったゾーニングを進めるべきであるため、保全区域の指定の促進について政令改正に盛り込むこと。
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