「卵メニュー休止」外食大手3割に拡大 在庫状況で業者対応「二極化」も 帝国データバンク2023年4月7日
鳥インフルエンザの影響で卵の価格高騰、供給不足が広がる中、帝国データバンクが外食大手100社を対象に行った調査で、「卵メニューの休止・休売」に踏み切った企業が全体の約3割に上ったことが分かった。先月の約2割から拡大している。一方で、卵メニューを値下げする企業もあり、同社の担当者は「在庫を確保している企業と厳しい企業で対応が二極化する状況もみられる」と話している。
帝国データバンクのリポートより
同社の調査によると、4月5日時点で卵メニューの休止・休売に踏み切った企業は少なくとも28社に上った。同社が前月行った調査より10社増えている。
これまでは、タルタルソースやマヨネーズなど鶏卵の加工品の影響が目立ったが、このところ、中華料理の天津飯やパンケーキ、茶碗蒸しなど主流のメニューへの影響もみられるという。いずれも店先やホームページなどで「深刻な卵不足」や「価格の高騰」を理由に挙げている。
さらに現時点で卵メニューを休止していないが、今後メニューの絞り込みなどで卵メニューを休止する可能性がある企業も2社あった。
JA全農たまごが公表している鶏卵の卸売価格は、4月5日時点で1キログラム350円(東京Mサイズ)に達し、過去最高値水準で推移しており、帝国データバンクは卵メニューの取りやめの動きがさらに広がる可能性があるとみている。
帝国データバンクの担当者は「卵の供給不足と言われる中でも在庫を確保できている企業では卵メニューを値下げしたり、新たな商品を販売する動きもある。一方で確保が厳しい企業は値上げや提供を休止しており、業者の対応が二極化する状況もみられている」と話している。
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