売上高は4.4%増 2024年3月期第3四半期決算 明治2024年2月9日
明治は2月8日、2024年3月期第3四半期決算短信を発表した。
売上高は、8330億300万円で前年同期比4.4%増。営業利益は697億1200万円(同7.7%増)、経常利益は683億800円(同2.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は449億4600万円(同4.9%減)となった。
食品セグメントの売上高は、価格改定効果もあり前年同期を上回った。全ての事業で前年同期を上回り、特に業務用食品事業や海外事業は大幅に上回った。営業利益は前年同期を上回り、価格改定効果が原材料コストの上昇や数量減の影響をカバーした。
事業別の概況は次のとおり。
◎ヨーグルト・チーズ事業(プロバイオティクス、ヨーグルト、チーズ)
・売上高は前年同期を上回った。プロバイオティクスは価格改定効果に加え、新商品「R-1The
GOLD」の発売により増収となったが、ヨーグルトはドリンクタイプの大容量品の終売の影響で減収。チーズは需要拡大や販促強化により、スライスチーズを中心に伸長した。
・営業利益は前年同期を大幅に上回った。原材料コストが増加したが、価格改定効果がコスト増や数量減の影響を上回った。価格改定による数量への影響を最小化すべるためマーケティング投資を強化。ニュートリション事業(乳幼児ミルク、スポーツ栄養、流動食、美容)
・売上高は前年同期を上回り、乳幼児ミルクは、価格改定効果により増収となった。外出機会の増加や災害用の備蓄需要により液体ミルク「明治ほほえみらくらくミルク」が好調に推移。スポーツプロテイン「ザバス」は、粉末タイプも増収となgったが、たんぱく質配合量を20gに増量した商品の発売により、ドリンクタイプが大きく伸長。
・営業利益は前年同期を大幅に上回った。原材料コストが増加したが、価格改定効果がコスト増や数量減の影響を上回った。
◎チョコレート・グミ事業
・売上高は前年同期を上回った。チョコレートは、人流回復やインバウンド需要により大袋商品やナッツチョコレートが好調に推移。グミは、生産子会社譲渡による影響はあったが、商品ラインアップの拡大などにより増収。
・営業利益は、価格改定を実施したが、原材料コストやマーケティング費用の増加により前年同
期を下回った。
◎牛乳事業
・売上高は価格改定効果により前年同期を上回った。
・営業利益は、価格改定効果や中小容量品の数量増の影響などにより前年同期から損失額が縮小。
◎業務用食品事業
・売上高は前年同期を大幅に上回った。人流回復により市場が拡大し、クリームやチーズ、バターなどが伸長。
・営業利益は、原材料コストと減価償却費などの製造間接費が増加したが、価格改定効果や数量増により前年同期を大幅に上回った。
◎フローズン・調理食品事業(アイスクリーム、調理食品、バター・マーガリン類)
・売上高は前年同期を上回った。アイスクリームは、主力の「明治エッセルスーパーカップ」に加え、付加価値型商品も好調に推移。調理食品は、2023年2月に冷凍ピザを終売した影響により減収。
・営業利益は前年同期を大幅に上回った。価格改定効果が原材料コストや拡売費の増加を上回りった。
◎海外事業(海外子会社、輸出)
・売上高は、前年同期を大幅に上回った。中国の業務用事業や菓子事業、東南アジアや米国の子会社が好調に推移。
・営業利益は、前年同期から損失額が拡大。米国の子会社は増益となったが、中国の子会社が大きく減益。市販の牛乳・ヨーグルト事業において、競合企業対策のための拡
売費が増加した。また、2023年1月の天津工場稼働に伴い、華北エリアの新規開拓費用や減価償却費も増加。
◎その他・国内子会社(国内独立系子会社、キャンデー、OTC)
・売上高は前年同期を上回った。糖類を扱う商社などが好調に推移。
・営業利益は、原材料コストの増加による飼糧子会社の減益などにより、前年同期を大幅に下回った。
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