ダイズのリン酸施肥削減へ 共生微生物を活用2015年3月13日
農研機構と北海道立総合研究機構は、前作を考慮することで、ダイズのリン酸の施肥を3割削減できることを突き止めた。このほどマニュアルとして取りまとめた。
両機構による3年間の試験によると、AM菌(アーバスキュラー菌根菌)が強制する「宿主作物」の跡地では、共生しない「非宿主作物」の跡地に比べて、サイズのAM菌感染率が高く、収量を落とさずにダイズへのリン酸施肥を削減できた。
これは「前作効果」によるもので、AM菌は、植物の根に共生しないと次世代の胞子ができない。そのため裸地跡やソバ、ナタネ、テンサイなどAM菌が共生しない植物の跡地ではAM菌の密度が減少する。従って前作にAM菌が共生する作物を作ることで、AM菌の機能であるリン酸吸収を促すことができる。
試験した宿主作物は小麦、バレイショ、えん麦、ヒマワリ、大豆、菜豆など。
日本はリン酸肥料の100%を輸入に頼っており、また近年リン酸資源の偏在や開発途上国の需要拡大で価格は高止まり傾向にある。リン酸の減肥は、生産コストや環境負荷の低減にもつながる。
(関連記事)
・新たな機能性表示制度を国産農産物の需要拡大に(2015.03.09)
・農地の放射線をすばやく測定 農研機構(2015.02.12)
・国産レモンでセミナー 農研機構(2015.01.30)
・カンキツグリーニング病、手軽に診断 農研機構(2014.12.12)
・リン酸肥料削減の基本方針策定 農研機構(2014.11.19)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(165)食料・農業・農村基本計画(7)世界の食料供給の不安定化2025年10月25日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(82) 4-キノリル酢酸【防除学習帖】第321回2025年10月25日 -
農薬の正しい使い方(55)防除の要は第一次伝染時【今さら聞けない営農情報】第321回2025年10月25日 -
オリーブと広島【イタリア通信】2025年10月25日 -
【特殊報】果樹全般にチュウゴクアミガサハゴロモ 県内で発生と加害を初めて確認 広島県2025年10月24日 -
東京と大阪で「業務用米セミナー&交流会」 グレイン・エス・ピー2025年10月24日 -
どうなる日本の為替・金利の行方? 合理的価格形成のあり方は? アグリビジネス投資育成がセミナー(1)2025年10月24日 -
どうなる日本の為替・金利の行方? 合理的価格形成のあり方は? アグリビジネス投資育成がセミナー(2)2025年10月24日 -
【人事異動】農水省(10月21日付)2025年10月24日 -
生産者の米穀在庫量257kg 前年同月比17.4%減 農水省2025年10月24日 -
(458)農業AIは誰の記憶を使用しているか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年10月24日 -
甘みたっぷりブランド温州みかん 福岡県産「北原早生フェア」25日から開催 JA全農2025年10月24日 -
11月23日は『ねぎ』らいの日「小ねぎフェア」27日から開催 JA全農2025年10月24日 -
関西電力発行のトランジション・ボンドに投資 温室効果ガス削減を支援 JA共済連2025年10月24日 -
滋賀県産近江米「みずかがみ」など約50商品を送料負担なしで販売中 JAタウン2025年10月24日 -
寒さの中に咲く、あたたかな彩り「埼玉県加須市産シクラメン」販売開始 JAタウン2025年10月24日 -
JAタウン「あつめて、兵庫。」×「お肉の宅配 肉市場」コラボ特別セット販売2025年10月24日 -
【農と杜の独り言】第5回 水田のある博覧会 食料安保考える機会に 千葉大学客員教授・賀来宏和氏2025年10月24日 -
ありあけ「横濱ハーバーダブルマロン」で「ミャクミャク」「トゥンクトゥンク」 のコラボ商品発売 国際園芸博覧会協会2025年10月24日 -
鳥インフル スウェーデンからの生きた家きん、家きん肉等 輸入一時停止 農水省2025年10月24日


































