【注意報】ねぎ類などに「シロイチモジヨトウ」府内全域で多発のおそれ 大阪府2023年8月21日
大阪府環境農林水産部農政室は、ねぎ類、しゅんぎく、あぶらな科野菜、なす科野菜、花き類、豆類などにシロイチモジヨトウが府内全域で多発のおそれがあるとして、8月16日に令和5年度病害虫発生予察注意報第1号を発令した。
ネギの葉を加害するシロイチモジヨトウ幼虫(左)、
シロイチモジヨトウ成虫(写真提供:大阪府環境農林水産部農政室)
大阪府では、7月下旬におけるシロイチモジヨトウのフェロモントラップ誘殺頭数が、複数の地域で平年値を大きく上回った(最大3.5倍)。大阪管区気象台7月27日に発表した近畿地方の1か月予報によると、向こう1か月の気温は高いと予想されている。シロイチモジヨトウは高温時に多発するため、今後も多発傾向が続く可能性が高い。
シロイチモジヨトウの生態として、卵は直径約0.4ミリの球形で、数十~数百個程度が一つの塊となっており、黄白色~灰白色の毛におおわれる。卵からかえった幼虫は、しばらく集団で葉を食害し、成長すると分散して単独で加害する。
幼虫の体色は、若齢では淡緑色、中齢以降になると淡緑色、緑褐色、暗褐色と変異に富む。若齢、中齢幼虫の体長は約10~20ミリ、老齢幼虫は体長約30ミリ。幼虫は5齢を経て土中で蛹になり、気温25℃では9日ほどで羽化する。
成虫は体長約12ミリ、翅開帳時は約30ミリ。前翅は灰褐色で、黄褐色の環状紋がある。夜間に活動し、長距離移動し、昼間は葉裏や雑草地に潜む。
同室では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇侵入・産卵防止
(1)ハウス栽培では、開口部を4ミリ以下の目合いのネットで被覆する。
(2)露地栽培では、4ミリ以下の目合いのネット等でべたがけ、トンネルがけを行う。
○薬剤防除
(1)老齢幼虫になると薬剤の感受性は大幅に低下するため、中齢幼虫までに薬剤を使用する。
(2)近年、薬剤に対する抵抗性が発達している。
(3)薬剤抵抗性のさらなる発達を防ぐため、同一系統薬剤の連用を避ける)。
○その他防除
(1)ほ場の見回りをこまめに行い、卵塊や分散前の幼虫は、見つけしだい葉ごと取り除く。ねぎでは、幼虫が葉身内に食入している場合があるため、注意して観察する。
(2)残さが発生源となるので、栽培終了後は放置せず、速やかにほ場外に持ち出し処分する。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(149)-改正食料・農業・農村基本法(35)-2025年7月5日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(66)【防除学習帖】第305回2025年7月5日
-
農薬の正しい使い方(39)【今さら聞けない営農情報】第305回2025年7月5日
-
【注意報】斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 石川県2025年7月4日
-
(442)エーカレッジ(作付面積)から見る変化【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年7月4日
-
【JA人事】JAながさき県央(長崎県)里山耕治組合長を再任(6月27日)2025年7月4日
-
人的資本を人事制度で具体化する 「令和7年度 人事制度改善セミナー」開催 JA全中2025年7月4日
-
「有機薄膜太陽電池」で発電した電力 ブドウの着色に活用 実証実験開始 山梨県2025年7月4日
-
株主優待制度を新設 農業総研2025年7月4日
-
夏の訪れ告げる初競りの早生桃 福島県産「はつひめ」販売 青木フルーツ2025年7月4日
-
ニッテン「スズラン印」ロゴマークをリニューアル 日本甜菜製糖2025年7月4日
-
「国際協同組合年」認知度調査「生協に参加したい」が7割 パルシステム2025年7月4日
-
洋菓子のコロンバン主催「全国いちご選手権」あまりんが4連覇達成2025年7月4日
-
野菜わなげや野菜つり 遊んで学ぶ「おいしいこども縁日」道の駅とよはしで開催2025年7月4日
-
北海道初進出「北海道伊達生産センター」完成 村上農園2025年7月4日
-
震災乗り越え健康な親鶏を飼育 宮城のたまご生産を利用者が監査 パルシステム東京2025年7月4日
-
神奈川県職員採用「農政技術(森林)経験者」受験申し込み受付中2025年7月4日
-
神奈川県職員採用「獣医師(家畜保健衛生分野)経験者」受験申し込み受付中2025年7月4日
-
信州の味が集結 JA全農長野×ファミマ共同開発商品 長野県知事に紹介2025年7月4日
-
障害者のやりがい・働きがい・生きがい「ガチャタマ」で応援 パルシステム埼玉2025年7月4日