【注意報】カキ、ナシ、リンゴ、ミカン等に果樹カメムシ類 県下全域で多発のおそれ 岐阜県2023年9月8日
岐阜県病害虫防除所は、カキ、ナシ、リンゴ、ミカン等に果樹カメムシ類(主にチャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシおよびクサギカメムシ)が県下全域で多発のおそれがあるとして、9月4日に令和5年度病害虫発生予察注意報第3号を発令した。
図:予察灯におけるチャバネアオカメムシ誘殺数
岐阜県病害虫防除所によると、各地域に設置した予察灯における7月第6半旬から8月第5半旬のチャバネアオカメムシ誘殺数は、岐阜市則松で1886頭(平年1206.2頭)、美濃加茂市山之上町で591頭(平年432.8頭)、高山市国府町で289頭(平年51.6頭)と、平年の1.4~5.6倍となっている(図)。
8月下旬におけるヒノキ毬果口針鞘数(カメムシの吸汁痕)は、岐阜市秋沢で1果当たり18.0本、大野町寺内で13.0本と、山林からの離脱の目安とされる25本/果に近づいている。岐阜・西濃および中濃地域の果樹園では、すでに第一世代成虫の飛来が確認されており、今後山林から離脱するカメムシ類がさらに多くなる恐れがある。
名古屋地方気象台が8月31日に発表した1か月予報では、今後の気温は平年より高いと予想されており、果樹カメムシ類の活動に好適な条件が続くため、園内への飛来と果実の吸汁による被害果の発生が懸念される。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇果樹カメムシ類の被害の発生には地域差や園地差があるため、園内へ飛来を確認したら防除を実施する。なお、薬剤散布は夕方か早朝に行うと効果的。
〇果樹カメムシ類の飛来は夜温及び湿度が高く、風の弱い日に多くなるので注意する。
〇防除に当たっては、周辺環境、気象条件等に注意し、薬剤の飛散防止に努める。
〇農薬の使用にあたっては、最新の登録情報を参照し、適正に使用する。
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