【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 全県で多発のおそれ 秋田県2024年7月18日
秋田県病害虫防除所は、水稲に斑点米カメムシ類(アカスジカスミカメ、アカヒゲホソミドリカスミカメ)が全県で多発のおそれがあるとして、7月17日に令和6年度病害虫発生予察注意報第1号を発令した。
秋田県病害虫防除所によると、7月2~3半旬の巡回調査(40地点)における畦畔での斑点米カメムシ類のすくい取り数(50cm幅、40回振)は21.9頭(平年7.4頭)で多く、発生地点率は57.5%(平年47.6%)で高かった。そのうち、アカスジカスミカメ(以下、アカスジ)のすくい取り数は17.2頭(平年4.0頭)で多く、発生地点率は42.5%(平年27.1%)で高かった。
また、アカヒゲホソミドリカスミカメ(以下、アカヒゲ)のすくい取り数は4.7頭(平年3.4頭)でやや多く、発生地点率は52.5%(平年38.5%)で高かった。
同調査における畦畔雑草の生育状況別の斑点米カメムシ類のすくい取り数は、出穂したイネ科雑草がある畦畔で、除草が徹底されたほ場と比較して多い傾向。6月1半旬~7月2半旬の予察灯(6地点)におけるアカスジの総誘殺数は540頭(平年167.8頭)で多かった。同期間におけるアカヒゲの総誘殺数は676頭(平年580.6頭)で平年並。
仙台管区気象台が7月11日に発表した東北地方1か月予報によると、向こう1か月の気温は高く、降水量はほぼ平年並。今後、稲の出穂を契機として、斑点米カメムシ類の水田内への侵入が多くなると予想される。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)農道・畦畔、休耕田などにおいて出穂しているイネ科雑草がある場合は、直ちに除草を行う。
(2)現在、除草が徹底されている場合でも、稲が出穂する15~10日前(平年7月20~25日頃)までに除草を行い、イネ科雑草が出穂しない管理に努める。
(3)水田畦畔刈り込み代用剤を使うと、40~50日の抑草効果が期待できる。
(4)今年は稲の生育が早まっていることから、出穂期(ほ場全体の40~50%が出穂した日)を正確に把握し、適期防除に努める。
(5)1回目の薬剤防除は、出穂期10日後頃にアルバリン剤またはスタークル剤を、畦畔を含めたほ場全体に茎葉散布する。
(6)(5)の散布当日から7日後までに畦畔や農道の草刈りを必ず行い、斑点米カメムシ類の増殖源となるイネ科雑草を除去する。
<その他>
(1)殺虫剤を散布する際は、養蜂業者などと連携をとり、蜜蜂などへの危害防止に努める。
(2)巣箱の設置場所が近接している場合は、蜜蜂が水田に飛来してくることがあるため、蜜蜂の活動が最も盛んな時間帯(午前8時~正午)を避け、できるだけ早朝か夕方に農薬を散布する。
重要な記事
最新の記事
-
ナガエツルノゲイトウ防除、ドローンで鳥獣害対策 2025年農業技術10大ニュース(トピック1~5) 農水省2025年12月19日 -
ぶどう新品種「サニーハート」、海水から肥料原料を確保 2025年農業技術10大ニュース(トピック6~10) 農水省2025年12月19日 -
【浜矩子が斬る! 日本経済】「経済関係に戦略性を持ち込むことなかれ」2025年12月19日 -
【農協時論】感性豊かに―知識プラス知恵 農的生活復権を 大日本報徳社社長 鷲山恭彦氏2025年12月19日 -
(466)なぜ多くのローカル・フードはローカリティ止まりなのか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月19日 -
福岡県産ブランドキウイフルーツ「博多甘熟娘」フェア 19日から開催 JA全農2025年12月19日 -
「農・食の魅力を伝える」JAインスタコンテスト グランプリは、JAなごやとJA帯広大正2025年12月19日 -
農薬出荷数量は0.6%増、農薬出荷金額は5.5%増 2025年農薬年度出荷実績 クロップライフジャパン2025年12月19日 -
国内最多収品種「北陸193号」の収量性をさらに高めた次世代イネ系統を開発 国際農研2025年12月19日 -
酪農副産物の新たな可能性を探る「蒜山地域酪農拠点再構築コンソーシアム」設立2025年12月19日 -
有機農業セミナー第3弾「いま注目の菌根菌とその仲間たち」開催 農文協2025年12月19日 -
東京の多彩な食の魅力発信 東京都公式サイト「GO TOKYO Gourmet」公開2025年12月19日 -
岩手県滝沢市に「マルチハイブリッドシステム」世界で初めて導入 やまびこ2025年12月19日 -
「農林水産業みらいプロジェクト」2025年度助成 対象7事業を決定2025年12月19日 -
福岡市立城香中学校と恒例の「餅つき大会」開催 グリーンコープ生協ふくおか2025年12月19日 -
被災地「輪島市・珠洲市」の子どもたちへクリスマスプレゼント グリーンコープ2025年12月19日 -
笛吹市の配送拠点を開放「いばしょパル食堂」でコミュニティづくり パルシステム山梨 長野2025年12月19日 -
鳥インフル 米国からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年12月19日 -
子牛の寒冷ストレス事故対策 温風式保育器「子牛あったか」販売開始 日本仮設2025年12月19日 -
香港向け家きん由来製品 北海道からの輸出再開 農水省2025年12月19日




































