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ニホンナシに出現するミルキーな香りの正体 香りを新たな育種ターゲットに 農研機構2025年8月6日

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農研機構は、ニホンナシの特定の品種や交雑個体に出現するミルキーな香りに着目し、いろいろな風味の品種・系統の香気成分の比較分析や訓練されたパネルによる官能評価を実施した結果、ミルキーな香りがγ-デカラクトンに由来することを突き止めた。同成果は、香りに着目した風味の優れるニホンナシの育種選抜への応用が可能で、今後、香りの優れた果実品種の新規育成法開発につながることが期待される。

ニホンナシの香りは一般に爽やかでグリーンな特徴があり、リンゴやイチゴに比べて品種間の違いが少ないと考えられている。このため、ニホンナシ品種間の香りの特徴と香気成分の構成の比較研究はほとんどなされていなかった。

また、研究現場でのニホンナシの香りの評価は研究者による風味の確認しか行われておらず、成分分析による香りの評価は十分に行われていない。しかし、近年では多様な遺伝資源を活用した育種の取り組みが進み、「ほのかなミルキーな甘い風味」の香りを特徴に持つ個体が新たに発見。例えば、3月に品種登録された「蒼月」は、そのタイプの香りを特徴に持つ新品種で、香りに特徴を持つ個体が新たに発見されたことで香りを重視した選抜が進展している。

さらに、香気成分の分析技術と大量分析データの解析手法、客観的に香りの強さを評価する分析型官能評価による風味の定量的評価技術が進歩し、これらを組み合わせた農産物の風味研究も進展の兆しを見せている。

同研究では、果樹育種と分析型官能評価と香気成分プロファイリングという広範な専門分野の連携を実現。ミルキーな香りのもととなる最も重要な成分をγ-デカラクトンと特定した。γ-デカラクトンは「桃らしい香り」の成分として知られるが、人の感じる香りの特性は同一成分でも濃度によって大きく変化する。

ニホンナシでは、γ-デカラクトンの含量がモモより低く、柔らかい甘い風味(ミルキー)として感じられるものと推定(図)。また、ニホンナシにおいて、ミルキーと感じられる品種の多くは、「筑水」の後代にあたることがわかった。

果実の種類と品種ごとのγ-デカラクトン濃度の分布(はつまる、蒼月、秋麗はミルキーな風味を感じるニホンナシ品種、桃薫はモモの風味を感じるイチゴ品種)果実の種類と品種ごとのγ-デカラクトン濃度の分布
(はつまる、蒼月、秋麗はミルキーな風味を感じるニホンナシ品種、桃薫はモモの風味を感じるイチゴ品種)

この情報を基に、現在はγ-デカラクトンの生成に関連する遺伝子群の特定を進めている。同成果は、香りの優れた品種の育成につながると期待される。

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