【特殊報】シキミ、カンキツにチュウゴクアミガサハゴロモ 県内で初めて確認 宮崎県2025年11月6日
宮崎県病害虫防除・肥料検査センターは、シキミ、カンキツにチュウゴクアミガサハゴロモを県内で初めて確認。これを受けて、10月30日に令和7年度病害虫発生予察特殊報第2号を発表した。
宮崎県病害虫防除・肥料検査センターによると、9月上旬に県西部のシキミ園、県央部の露地カンキツ園で、チュウゴクアミガサハゴロモと疑われる成虫及び幼虫が確認された(図1、図2)。農林水産省門司植物防疫所に同虫の同定を依頼した結果、宮崎県では未確認のチュウゴクアミガサハゴロモであることが判明した。
同種は中国原産で、国内では2015年に大阪府で初めて確認されて以降、関東以西の本州、四国及び九州の各地で発生が報告されている。農作物への被害は、2024年に神奈川県、埼玉県、福岡県及び山梨県で、2025年に東京都、群馬県、熊本県、富山県、千葉県、奈良県、大阪府、栃木県、香川県、茨城県、滋賀県、高知県及び広島県で確認。病害虫発生予察特殊報が発表されている(10月23日現在)。
同種の特徴としては、カキ、カンキツ類、キウイフルーツ、クリ、ブルーベリー、モモ、リンゴ等の果樹の他、チャ、各種植木類など多くの木本植物など、極めて広食性。中国、韓国、日本、トルコ、フランス、イタリア、ロシア、オランダ等に分布する。
同種はカメムシ目で、成虫は頭頂から翅端までの体長が13~16mm程度。体色は暗褐色から黒色で、前翅前縁の中央部に半楕円の白斑がある(図1)。幼虫は白色で、腹部から白い糸状の蝋(ろう)物質の毛束が広がっている(図2)。
左から、図1:カンキツ葉上の成虫図、図2:シキミ枝上の幼虫(提供:宮崎県病害虫防除・肥料検査センター)
被害としては、成虫及び幼虫が樹木の枝を吸汁加害し、発生が著しいと排泄物により「すす病」を誘発。また、成虫は直径10mm以下の枝に樹皮を剥いで産卵するため、枝の損傷や枯死が発生することがある。産卵痕は白色で綿状の蝋物質で被覆される(図3、図4)。
左から、図3:カンキツ果梗枝上の産卵痕、図4:カンキツの枝に産み付けられた卵
(提供:宮崎県病害虫防除・肥料検査センター)
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
10月15日現在、同種を対象とした登録農薬はないため、以下の防除を実
施する。
(1)産卵された枝は切除してほ場外に持ち出し、適切に処分する。
(2)ほ場をよく見回り、成虫や幼虫は見つけ次第捕殺する。
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