シンガポールに新生産拠点を開設 アジア太平洋地域で革新的な作物保護ソリューションを提供 BASF2022年9月6日
ドイツのBASF本社は8月23日、農業ソリューション事業の新しい 生産拠点をシンガポールのTuas(トアス)に開設したことを発表。4000万ユーロを投じた多目的拠点で、6種の液体製剤技術をオペレーションできるよう設計されている。同社は戦略的な立地から、アジア太平洋地域の生産者に作物保護製品を供給できるようになる。
シンガポールのトアスに開設されたBASFの新たな生産拠点
トアス拠点の初期生産能力は年間7000キロリットルで、2000万ヘクタール以上の 農地への供給が十分可能。30人以上の技術者と専門家を雇用している。同拠点は、BASFがシンガポールに多額の投資を行ったもので、同国内4つ目の生産拠点となる。
同社は、米、果物、野菜などの主要作物の生産者が害虫防除を行い、より持続可能な方法で収量を増やす支援を目的とした、複数の新しいイノベーションをアジア太平洋地域で開始。このイノベーションには、BASFの新しい有効成分であるInscalis(インスカリス)をベースにした作物保護製品や、生産者が害虫防除に役立つ、特許取得済のRevysol(レヴィソル)が含まれる。これら2つの有効成分を特徴とする製品と、BASFのイノベーションパイプラインから発売予定の複数の製品は、この新拠点で生産される。
BASFは1978年よりシンガポールに進出し、化学品、建設、エレクトロニクス、パーソナルケア、ヘルスケア、ニュートリションなど、さまざまな業界で製品を提供している。トアス拠点の新設は、シンガポールへのコミットメントとアジア太平洋地域でのプレゼンスの強化を示すもの。
トアス拠点の開所式にはBASFのアグロソリューション事業本部アジア・パシフィックのシニア・ バイス・プレジデントのシモーヌ・バーグ氏と、アジア・パシフィック のプレジデントであるカローラ・リヒター氏が出席。また、シンガポール経済開発庁(EDB)から、バイスプレジデント兼ケミカル&マテリアル担当責任者のオウ・カイオン氏と、ジュロンタウン・コーポレーション(JTC)からエネルギー・ケミカル群担当副ディレクターのロー・ユー・ポン氏も参加した。
開所式で講演したカイオン氏は、EDBをはじめとするシンガポール政府機関がBASFなどの企業と協力して、シンガポールをはじめアジア・パシフィック全体のために、農業分野の成長を促進していることについて「本施設のオープンにより、シンガポールの人々が、プロセス技能者、技術者、生産プランナー、品質保証化学者などの職業を通じて、グローバルな農業食品バリューチェーンに参加し、安全で栄養価の高い、適正価格の作物の生産に貢献する機会がもたらされる。トアス拠点は、世界的なパンデミックという厳しい状況の中で建設された。本日、無事オープンの運びとなったのは、シンガポールが安定した投資先であり、スペシャリティ・ケミカルの信頼できる製造拠点として、企業がアジアの顧客のためにより迅速・柔軟に対応できるサプライチェーンを構築するための戦略的な場所であるからこそ」と述べた。
また、バーグ氏は「新しい生産拠点はチームにとって非常に大きな成果であり、より持続可能な農業を支援するというBASFの継続的な取り組みをさらに強化するもの」と語った。
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