下水汚泥のリン活用した肥料購入費を助成 神戸市が肥料高騰対策と環境保全型農業推進へ2022年9月27日
肥料価格が高騰する中、神戸市は地元で開発した、下水処理場からの汚泥に含まれるリンを活用した肥料「こうべハーベスト」について、市内の農家などを対象に上限を設けて購入費を助成することを決めた。資材高騰で厳しい経営に直面する農家を支援するとともに、環境保全型農業の推進も図る試みで、9月30日まで申し込みを受け付けている。

再生リンを活用した園芸用肥料「こうべハーベスト10-6-6-2」
神戸市は、肥料原料のリンが輸入に依存されている中、下水処理場から出る汚泥にリン成分が含まれていることに着目して平成23年度から肥料メーカーとリン資源を開発する技術に取り組んできた。その結果、園芸用肥料として再生リンを20%使用した「こうべハーベスト10-6-6-2」と、水稲用肥料として再生リンを15%使用した「こうべハーベスト水稲一発型」の2種類が開発され、現在、JAなどを通して販売されている。
市によると、これまでも再生リンを活用した肥料の普及に向けて購入費を助成したことはあったが、ロシアのウクライナ侵攻などに伴い肥料が高騰する中、農家への支援に向けて、改めて同肥料を使用する農家を対象に上限を設けて補助することを決めた。
対象は、市内の農業生産者や学校給食用米(きぬむすめ)を出荷販売している生産者ら。作付け面積に応じて園芸用肥料(1袋3270円)は作付面積10a当たり8袋まで、水稲用肥料(同3720円)は10a当たり2袋まを上限に支援する。当初、同市は、上限の範囲内で農家支援に向けて全額補助をする方針で2000万円を予算化しているが、すでに申し込みは1万袋以上に達しているということで、9月30日までの申し込み状況をみたうえで改めて対応を検討することにしている。
園芸用肥料の「こうべハーベスト10-6-6-2」を販売しているJA兵庫六甲は「専業農家に限らず多数申し込みが寄せられている。こうべハーベストは一般肥料よりも安価であり、行政からの補助は農家にとって大変ありがたいと思う」と話している。同市は「肥料価格が高騰する中で助成を求める要望が強かったことに配慮して今回の措置を決めた。資源循環型の社会を進めながら農家を支援したい」と話している。
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