旬を迎える桃の価格 上昇傾向が明らかに 高値傾向継続の見通し 農業総研2024年7月8日
全国の都市部を中心としたスーパーマーケットで「農家の直売所」を運営する農業総合研究所は、旬を迎える桃の今年の傾向について調査。2021年6月1日〜2024年6月24日の期間、同社が全国2000店舗以上のスーパーマーケットで展開する「農家の直売所」と産直卸での販売データ、および、スーパーマーケット担当者や生産者へ直接のヒアリングを基に結果をまとめた。
同調査で、「農家の直売所」の桃の旬の季節での出荷データをまとめたところ、2023年の8月、9月はその前年と比べて、わずかに安価になっているものの、2023年と2021年の価格を比較すると、上昇傾向であることが明らかとなった。2024年6月の平均価格は554.1円となっており、6月の平均価格について過去最高の高値となっている。
価格上昇の原因は、肥料や消毒剤などの高騰。農林水産省によると、2023年の農業物価指数によると、2020年の価格を100とした場合、肥料は147と過去最高だった2022年から16.2ポイントも上昇しおり、農薬も112.9(前年比10ポイント上昇)と高騰している。
今年の桃の見通し
今年は昨年より開花が少し遅くなり、開花後の4月頃が高温で推移したため生育は順調。夜温が高いと、色付きが悪く、取り遅れになる可能性が高く正品率の低下が予想される。近年、クビアカツヤカミキリムシの被害が多数発生しており、今年はカメムシの飛来が多く例年より収量は少なくなると予想され、糖度などは今後の梅雨の影響次第。雨量が少なすぎると玉が太らず小玉傾向となり、雨量が多いと水っぽく糖度があがらない。
生産者によると「肥料などの価格上昇分を十分転嫁しきれていない」とのことで、価格が例年並みに落ち着く兆候は見当たらない。桃は今年も「高値安定」となることが確実と見られる
重要な記事
最新の記事
-
米の価格 前週比▲48円 3週連続下落 農水省調査2025年6月17日
-
【サステナ防除のすすめ2025】水稲の本田防除(1)育苗箱処理剤が柱2025年6月17日
-
【サステナ防除のすすめ2025】水稲の本田防除(2)雑草管理小まめに2025年6月17日
-
米 収穫量調査 衛星データなど新技術活用へ2025年6月17日
-
価格高騰で3人に1人が米の消費減 パンやうどん、パスタ消費が増加 エクスクリエの調査から2025年6月17日
-
【JA人事】JA中野市(長野県) 望月隆組合長を再任2025年6月17日
-
備蓄米の格安放出で農家圧迫 米どころ秋田の大潟村議会 小泉農相に意見書送付2025年6月17日
-
深刻化するコメ加工食品業界の原料米確保情勢【熊野孝文・米マーケット情報】2025年6月17日
-
2025年産加工かぼちゃ出荷販売会議 香港輸出継続や規格外品の試験出荷で単収向上を JA全農みえ2025年6月17日
-
2024年産加工用契約栽培キャベツ出荷販売反省会を開催 旬別出荷計画の策定や「Z-GIS」の導入推進を確認 JA全農みえ2025年6月17日
-
和歌山「有田みかん大使」募集中 JAありだ共選協議会2025年6月17日
-
【浅野純次・読書の楽しみ】第110回2025年6月17日
-
転職希望者対象に「農業のお仕事説明会」 6月25日と7月15日に開催 北海道十勝総合振興局2025年6月17日
-
「第100回山形農業まつり農機ショー」8月28~30日に開催 山形県農機協会2025年6月17日
-
北海道産赤肉メロン使用「とろける食感 ぎゅっとメロン」17日から発売 ファミリーマート2025年6月17日
-
中標津町と繊維リサイクル推進に関する協定締結 コープさっぽろ2025年6月17日
-
神奈川県職員採用 農政技術(農業土木)経験者募集 7月25日まで2025年6月17日
-
【役員人事】ノウタス(6月17日付)2025年6月17日
-
「九州うまいもの大集合」17日から開催 セブン‐イレブン2025年6月17日
-
農薬出荷数量は1.5%増、農薬出荷金額は2.8%増 2025年農薬年度4月末出荷実績 クロップライフジャパン2025年6月17日