グループ生協で「多世代・多機能居場所ミーティング」開催 パルシステム共済連2026年1月15日
パルシステム共済生活協同組合連合会は1月8日、「多世代・多機能居場所ミーティング」を東新宿本部で開催。NPO法人NOT(東京都渋谷区)の代表理事を務める長田英史さんが、多様な立場の人たちが自分らしく過ごせる場所を増やすため、実践してきた方法や考え方を伝えた。
NPO法人NOTの長田さん
「多世代・多機能居場所ミーティング」は、パルシステムグループ10生協が、12都県の活動エリアで諸団体や行政などと連携して実践する地域住民の居場所づくりを推進するため、2024年から毎年開催。第3回となる今年度は、オンライン視聴を含め84人が参加し、教育学や心理学を専攻していた学生時代から30年以上、子どもをはじめ多様な立場の人たちの居場所づくりを支援してきた長田さんから、温かな場づくりの実践のコツを聞いた。
長田さんはNPO法人格がなかった1996年、子どもの居場所づくりを目的とする団体を立ち上げた。長年地域とつながり活動してきた自身の経験を生かし、誰かの困りごとの解決やニーズを満たす居場所の主催者が、場を豊かに盛り上げる力を付けるためのアドバイス。人と人がつながる「場」に、主催者の思いが反映され、参加者が自分らしく過ごせる「居場所づくり」の本質を伝えている。「誰もが集える場」を目指し、一つの場所で全てのニーズに応えるよりも、地域の中に多様な目的や困りごとに対応する場があることが大切だと長田さんは話す。
また、目的や参加者の属性を明確にした、適切な入口の開き加減が、集う人の安心感を生み居心地の良い場づくりにつながる。思いを実現する場所を自分で作っていけるよう、ニュースレターやSNSで発信をしていくことで協力者や機会を引き寄せ、まずは単発イベントを開催するなど、ステップを踏むことを長田さんは勧めている。
イベント後は、場の必要性やイメージとの相違など、振り返りと次回に向けた準備をする運営の場を設ける。良かった要素を積み重ね、月1回以上の定例開催を目指し継続的な場づくりにつなげている。
居場所を2階建ての家に例えれば、運営の場が1階で、イベント当日の活動の場が主催者と参加者が集う2階。2階にいる参加者にもちょっとしたことから役割を担ってもらい、1階の振り返りや準備の会議に加わってもらうと活動の幅が広がる。参加者が主催者側に回り、1階の準備期間が長いほど主催者の力がつき居場所の質が高まると長田さん。「多様な属性の居場所が広がり、主催者同士が顔見知りになることが地域のつながりにとって大切です」として講義を締めくくった。
地域と連携し広げる支え合い
生活協同組合パルシステム東京は2022年、「くらしに困っている方をともにささえる地域活動方針」をまとめた。「食べる」「住む」「学ぶ」「働く」「集う」の5つの柱で実施している支援活動を組織部の松本守史部長が紹介した。
地域の活動団体と連携した食材提供による困窮者支援や空き家の活用による居住支援、配送センターや施設を活用した学習支援、子ども食堂、地域ミニデイサービスの開催など地域の多様なニーズに応えている。パルシステム東京の事業経費による支援に加え、利用者にカンパを呼びかけ実施する食料支援などを実施。将来的には利用者による活動への参加も目指していることを紹介した。
グループの会員生協では、「パルシステム2030ビジョン」に掲げる地域支え合いの具体化に向け、「多世代・多機能居場所づくり」のロードマップを作成し、地域内でのニーズ調査や活動を実践。配送センターや直営農場、地域の施設などを活用したさまざまな居場所での活動を広げ、参加者のニーズや困りごとに対応している。この日は、それぞれの生協が2030年までの3期に分けて立てた目標の第1期が達成できたことをお互いに確認し、ミーティングを終えた。
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