金芽米消費量急増 前年比200%の伸び2014年2月17日
東洋ライス(株)が製造販売する金芽米の需要が、近年急速に伸びている。平成25年の金芽米消費量が前年比200%と飛躍的に増えた。
日本の米消費量が年々減少している中、金芽米の消費量だけは微増を続けていたが、昨年は微増から急増に転じた。
また、昨年11月に同社が発表した「金芽米による日本のコメ農業活性化事業」には全国のコメ生産者や自治体から金芽米加工の依頼が殺到しているという。庄原里山の夢ファーム(広島)や、アグリみつえ(奈良)など金芽米加工を依頼する生産者団体も多くあり、また地元で穫れたコメを金芽米にして、学校給食への導入を検討している自治体もある。
こうした状況から、東洋ライスでは2月13日に銀座の東京本社で、金芽米の需要状況と「日本のコメ農業活性化事業」の近況報告について記者説明会を開いた。金芽米の消費量が大幅に伸びた要因として、同社は次のように整理し説明した。
[1]金芽米の健康効果が徐じょに知れ渡ってきた。
[2](株)タニタとのコラボ商品「タニタ食堂の金芽米」が全国の量販店で販売されるようになった。
[3]同時期に「タニタ食堂の金芽米ごはん」無菌パックが販売された。
[4]昨年5月に、金芽米には自然免疫力を高める成分「LPS」が多く含まれていることが香川大学医学部の稲川准教授らにより学会発表され、「薬食同源のコメ」として注目されるようになった。
[5]テレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」やTBSのドキュメンタリー番組「夢の扉」などで金芽米が取り上げられ、金芽米に対する消費者の理解が深まった。
[6](株)プレナスがチェーン展開する「ほっともっと」「やよい軒」「しゃぶしゃぶダイニングMK」の全店舗で金芽米を使った「金芽ごはん」を全国ネットのTVCMでPRした。
[7]食品問屋の加藤産業(株)は「タニタ食堂の金芽米」を全国に流通させ、新たに同社の留型商品として、「金芽米 岩手ひとめぼれ」を開発し、全国の量販店・小売店で販売をはじめた。
[8]沖縄食糧(株)は、沖縄県内で最も認知度の高いコメ商品「守礼」に金芽米を採用し、売上が好調に推移している。
金芽米の消費量は24年は約1万4000トンだったが、25年は約2万2500トンに急増(下表参照)。同社では今後も消費量は年々増大すると見込んでいる。
(写真)
金芽米岩手ひとめぼれ4.5kgのパッケージ
(グラフをクリックするとPDFファイルが開きます。)
(関連記事)
・東洋ライス、子どもの農業体験で表彰(2014.02.05)
・「金芽米」沖縄で売れ行き急増 東洋ライス(2014.01.29)
・金芽米でコメ農業活性化 東洋ライスが新戦略(2013.12.03)
・金芽米の生産・販売好調に推移 東洋ライス(2013.08.02)
・超高効率な精米工場 東洋ライス リンクウ工場(2013.06.12)
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日