「米の現物市場」を来年秋にも開設へ 野村農相「透明性、公平性ある価格設定へ大いに期待」2022年11月29日
農水省は、約1年がかりで検討を進めてきた「米の現物市場」について、来年3月をめどに具体的な事業運営方法を開示し、来年秋に開設して取り引きを開始できるよう目指す方針を示した。野村哲郎農相は11月29日の閣議後会見で、「現物市場の開設で透明性、公平性がある価格設定ができるのではないか。大いに期待している」と述べた。
農水省は、米の需給実態を示す価格指標として十分な現物市場がないことから、現物市場の創設に向けて検討会を設置し、今年3月には現物市場の大枠を示す制度設計を取りまとめるなど、準備を進めてきた。このほどまとめたロードマップなどによると、公益財団法人の流通経済研究所が開設主体として意向を表明し、来年3月をメドに具体的な事業運営方法などが示される見通しとなった。
また、これと平行して来年1月に農水省や生産者、JAグループ、集荷団体、卸売業者などが米の生産・消費に関する情報や、需要や価格などの相場感を共有する情報共有の場を立ち上げ、5月、8月、11月をメドに定期的に意見交換することにしている。
同省は、こうした動きを踏まえてさらに現物市場で示される「価格指標」のリアルタイムの公表について検討を進め、来年秋に現物市場を開設し、来年収穫される米の取り引きを開始できるよう準備を進めることにしている。
野村農相は現物市場の開設について、「生産者や流通の売る側と買う側の両者が入った中で検討されるので、公平性や透明性があり、消費者にとって納得のいく価格が設定されるのではないか。今後大いに期待したい」と述べた。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(174)食料・農業・農村基本計画(16)食料自給率その他の食料安全保障の確保に関する目標2025年12月27日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(91)ビスグアニジン【防除学習帖】第330回2025年12月27日 -
農薬の正しい使い方(64)生化学的選択性【今さら聞けない営農情報】第330回2025年12月27日 -
世界が認めたイタリア料理【イタリア通信】2025年12月27日 -
【特殊報】キュウリ黒点根腐病 県内で初めて確認 高知県2025年12月26日 -
【特殊報】ウメ、モモ、スモモにモモヒメヨコバイ 県内で初めて確認 高知県2025年12月26日 -
【注意報】トマト黄化葉巻病 冬春トマト栽培地域で多発のおそれ 熊本県2025年12月26日 -
【注意報】イチゴにハダニ類 県内全域で多発のおそれ 熊本県2025年12月26日 -
バイオマス発電使った大型植物工場行き詰まり 株式会社サラが民事再生 膨れるコスト、資金調達に課題2025年12月26日 -
農業予算250億円増 2兆2956億円 構造転換予算は倍増2025年12月26日 -
米政策の温故知新 価格や流通秩序化 確固たる仕組みを JA全中元専務 冨士重夫氏(1)2025年12月26日 -
米政策の温故知新 価格や流通秩序化 確固たる仕組みを JA全中元専務 冨士重夫氏(2)2025年12月26日 -
米卸「鳥取県食」に特別清算命令 競争激化に米価が追い打ち 負債6.5億円2025年12月26日 -
(467)戦略:テロワール化が全てではない...【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月26日 -
【スマート農業の風】(21)スマート農業を家族経営に生かす2025年12月26日 -
JAなめがたしおさい・バイウィルと連携協定を締結 JA三井リース2025年12月26日 -
「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業」採択 高野冷凍・工場の省エネ対策を支援 JA三井リース2025年12月26日 -
日本の農畜水産物を世界へ 投資先の輸出企業を紹介 アグリビジネス投資育成2025年12月26日 -
石垣島で「生産」と「消費」から窒素負荷を見える化 国際農研×農研機構2025年12月26日 -
【幹部人事および関係会社人事】井関農機(1月1日付)2025年12月26日


































