畜舎専用猛暑・防寒対策用の断熱塗料を開発2020年1月7日
左官業のノウハウを活かしアムールハウスが
左官材料の販売と左官工事の請負を手掛ける(株)アムールハウス(岐阜県本巣市)は、畜舎専用の断熱塗料“エコヌリファーマー”の販売を開始した。これは、日本建築で長年使われてきた鉱物材とアクリルシリコン樹脂を配合し同社が独自開発した断熱水性塗布材(折板・スレート屋根補修用)で、「断熱」「防さび」「高耐久」「省エネ」の効果がある。
高い断熱効果を発揮
アムールハウスは、1947年に左官業として創業した佐野左官が前身。「水性防錆断熱塗布材エコヌリ」を開発し、建築材料の販売を行っており、7年前から工場などの屋根に塗布している実績がある。
近年、気候変動の影響から猛暑対策に関心が高まっており、工場や店舗・事務所だけでなく、牛舎や鶏舎などにも対策が必要となっている。畜産農家からは「暑さで牛の食欲が落ちる」「搾乳量が落ちる」「肉質が落ちる」「鶏卵が小さくなる」などの問題に対し、対策が必要だが、十分な予算がないといった声が聞かれる。
このため、同社では畜産農家の猛暑対策として、畜舎専用の"エコヌリファーマー"を商品化した。暑熱対策だけでなく、温かさをキープする効果もあり、寒さ対策も期待できる。
"エコヌリファーマー"の開発は、7年前から工場などに向けた"エコヌリ"の施工してきた実績の中に、宮城県で牛舎の屋根に施工して効果が上がっていることを、同社の経営診断を行ってきた大垣西濃信用金庫ビジネスサポート部が気付き、畜舎専用の断熱塗料の開発・販売を働きかけたことがきっかけだ。今後、同信金は全国の信金で運営しているマッチングサイトに情報を掲載し、岐阜県や愛知県だけでなく北海道をはじめ全国で取引先の開拓を行うことを目指している。なお、アムールハウスは断熱塗料を販売し、塗装は地場の業者が施工する。
屋根補修のコスト削減が可能。左から施工前、アルミテープ貼り、施工後
エコヌリファーマーの特徴は次のとおり。
▽特徴1:断熱
塗膜は一般塗料の約5倍の厚みがあるため高い断熱効果がある。
▽特徴2:防さび(屋根補修)
糞尿に含まれるアンモニアは牛舎などの屋根の老朽化を進め穴が空くことが多い。塗膜の厚いエコヌリファームは簡単な補修もできるので穴があっても張り替え工事は不要。
▽特徴3:高耐久
塗布材の施工は塗装と同様の工程だが、塗膜が厚いため屋根の耐久効果が12年以上持続する。
▽特徴4:省エネ・省電力
屋内環境を調整する電力は不要。
▽特徴5:効果は夏・冬
夏は熱を和らげ屋内の温度上昇を抑制し、冬は屋外への放熱を防ぎ暖かさをキープできる。
【企業紹介】
▽企業名 (株)アムールハウス
▽住所 岐阜県本巣市仏生寺868番266
▽電話 058-337-0171(代)
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