明治 中国の大手生乳会社株式取得 高品質な生乳の安定調達と事業拡大へ2020年4月16日
明治(東京都中央区)は4月15日、中国で牧場を運営するオーストアジア社の株式25%を254.4百万米ドル(約280億円)で取得することを、オーストアジア社の株主、ジャプファ社と合意し、株式譲渡契約を締結することを発表した。株式取得後は持分法適用会社となる見込み。明治は、中国における牛乳・ヨーグルト事業の持続的な成長基盤の確立をめざす。
明治グループは、長期計画「2026ビジョン」のもと重点方針として「海外市場での成長基盤の確立」を掲げ、2020年度を最終年度とする中期経営計画では、海外市場の中でも特に中国を最注力地域と位置付けている。
同社の中国事業は、牛乳・ヨーグルト事業、アイスクリーム事業、菓子事業を展開しており、業績も順調に拡大。特に、チルド牛乳は、市場が拡大する中、おいしさへの評価や安全・安心への期待から、華東地域を中心に販売を大きく伸ばしている。今後は、蘇州での牛乳・ヨーグルトなどの生産拠点である明治乳業(蘇州)有限公司への設備増強や、天津工場の新設を予定している。
明治が中国で展開する牛乳・ヨーグルト事業の主な商品
こうした市場環境の中、中国国内では乳業メーカーによる牧場経営などの垂直統合が進行。同社が今後も中国の牛乳・ヨーグルト市場で成長を続けるためには、良質な生乳を安定的に調達することが必要となることから、今回の株式取得により、生乳の調達から生産に至るバリューチェーンを強化し、中国における持続的な成長基盤を確立していく。
中国国内で7つの牧場を運営し、約8万頭の乳牛を飼育するオーストアジア社は、品質の高い生乳を生産する中国の大手生乳会社のひとつ。現在、明治の中国牛乳・ヨーグルト事業における主要な生乳調達先となっている。
また、オーストアジア社の親会社であるジャプファ社は、シンガポール証券取引所に上場し、東南アジア、特にインドネシアでの事業が成長。食肉・水産事業(鶏、牛、豚、水産養殖)や加工食品事業などを手がけ、高品質な製品を消費者に提供している。
オーストアジア社の東営神州牧場
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