農業の外国人材「基本的考え方」示す JAグループなどの協議会2018年9月19日
日本農業法人協会、JA全農、JA全中、農林中金、JA共済連、全国農業会議所の6団体で構成する農業労働力支援協議会は9月6日、「新たな外国人材の受け入れ制度に関する基本的考え方」を公表した。
同協議会は28年4月に設置され深刻になっている農業分野における人材不足について解決策の協議を行ってきた。一方、政府は全産業で人手不足が深刻になっていることなどから、今年6月の骨太方針で新たな外国人材の受入れ制度を閣議決定した。
協議会はこれをふまえて31年4月からの外国人材に関する新たな在留資格の創設に向けて基本的考えをまとめたもの。
協議会は農業での人手不足に対応して地域住民の参画や、広域連携による人材確保、スマート農業への対応なども必要としながらも、これまでの分析で、農業生産基盤の維持を前提とした場合、5年後には約13万人の基幹的農業従事者と雇用就農者が不足する結果となったという。こうしたなか、政府が打ち出そうとしている制度は、これまでの技能実習制度や国家戦略特区と異なる「第3の制度」として提起されている。
これをふまえ協議会は、新たな制度には現場からの期待があげられる一方で、地域住民からトラブルの多発や治安の悪化などにつながるとの懸念の声も少なくないとして、受け入れる外国人材が地域で孤立せず安心して暮らせるよう総合的な環境整備がまず必要であると提起した。
そのうえで農業の人手不足は将来のわが国の食料安保にも重大な影響を及ぼす懸念もあるとして、新制度には農業を受入れ業種とするよう要望。
同時に政府の基本方針として、地域農業の維持・発展と、外国人材にとっても魅力ある雇用の場が提供できるよう「現場に即した方針」づくりを求めている。
(関連記事)
・JA支援強化に向けた全農の取り組み ー次期3か年計画策定に向けてー(18.07.31)
・農業労働不足解消で提言―農業労働力支援協議会(17.12.31)
・"右の革命政権"と規制虫(17.05.17)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(90)みどりの食料システム戦略 現在の技術で実現可能でしょ(4)2024年4月20日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(7)【防除学習帖】 第246回2024年4月20日
-
土壌診断の基礎知識(16)【今さら聞けない営農情報】第246回2024年4月20日
-
地域複合農業戦略に挑む(2)JA秋田中央会会長 小松忠彦氏【未来視座 JAトップインタビュー】2024年4月19日
-
農基法改正案が衆院を通過 賛成多数で可決2024年4月19日
-
【注意報】さとうきびにメイチュウ類 伊是名島で発生多発のおそれ 沖縄県2024年4月19日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:JA水戸 那珂川低温倉庫(茨城県) 温湿度・穀温 適正化徹底2024年4月19日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ対策を万全に 農業倉庫基金理事長 長瀬仁人氏2024年4月19日
-
食農教育補助教材を市内小学校へ贈呈 JA鶴岡とJA庄内たがわ2024年4月19日
-
【浅野純次・読書の楽しみ】第97回2024年4月19日
-
(380)震災時は5歳【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年4月19日
-
【JA人事】JA道北なよろ(北海道)村上清組合長を再任(4月12日)2024年4月19日
-
地拵え作業を遠隔操作「ラジコン式地拵機」レンタル開始 アクティオ2024年4月19日
-
協同組合のアイデンティティ 再確認 日本文化厚生連24年度事業計画2024年4月19日
-
料理酒「CS-4T」に含まれる成分が代替肉など食品の不快臭を改善 特許取得 白鶴酒造2024年4月19日
-
やきいもの聖地・らぽっぽファームで「GWやきいも工場祭2024」開催2024年4月19日
-
『ニッポンエール』グミシリーズから「広島県産世羅なしグミ」新発売 JA全農2024年4月19日
-
「パルシステムでんき」新規受付を再開 市場の影響を受けにくい再エネ調達力を強化2024年4月19日
-
養分欠乏下で高い生産性 陸稲品種 マダガスカルで「Mavitrika」開発 国際農研2024年4月19日
-
福島県産ブランド豚「麓山高原豚」使用『喜多方ラーメンバーガー』新発売 JAタウン2024年4月19日