【全農のJA支援・下】 県域JAのアプローチを全県本部で JAしまね、JA高知県で先行2020年6月29日
JA全農は、平成19年度から経済事業の収支改善や組合員への対応力強化のための「JA支援」を強化しているが、6月8日、県本部向けの全国会議を開き、取り組みの進捗状況と直近の課題を踏まえた対応方向、そのための体制づくりなどの手順を示した。詳細を紹介する。
今年度は、令和元年から3か年計画で全農が取り組んできたJA支援の取り組みは2年目になる。2年度は、特に県域JA(JAしまね、JA高知県)で取り組んだ「データ確認」⇒「ヒアリング」⇒「現地の実態確認」⇒「JAと課題共有の上、メニュー提案」というアプローチ手法を広げ、全県本部で取り組む方針だ。
つまり数字のデータによるJAの事業の現状分析とJA役職員からのヒアリングを重ねて基礎資料を作成し、これをもとにJAと支援策を話し合い、経営改善のためのメニューを提案する。
先行して取り組んだJAしまねでは、全農との取り組み結果をパンフレットにまとめて、今年度の総代会で示し、組合員の理解を得るとともに、周知徹底を図った。そのなかで、取り組むこととして挙がった55の課題から、もっとも重要なものとして、平成2年度から実行すべき19の施策を示した。
また、県域JAのJA高知県は、全農や農林中金などの支援を受けて、今年の6月までに「JA高知県ホワイトプラン」を決定した。文字通り、「真っ白なキャンバスから書き直す」との思いを込めた。具体的には県域JAのスケールメリット発揮のため、これまでの市場出荷主力から直販の拡大、施設の統廃合、営農指導体制の見直しなどを課題に挙げて検討し、プランを作成した。
JAしまねとJA高知県のような事業改革の第一歩は基礎資料作成であり、県中央会・農林中金・県信連の3連が主体となって、労働力や農地、作目など県域全体の農業と個別JAの購買・販売事業の特徴をつかみ、既存の経済事業の強化メニューを充実させるとともに、その内容を共有する。組合長や常勤役員のヒアリングを重ねてメニューを充実させる。全農はそのため、対象者の選定や進め方のマニュアルをフォーマット化する。
このように、JA支援のための県本部における具体的な取り組みは、基礎資料に基づく分析を行うための基礎資料編とヒアリング編からなる。JAこうちは分析からホワイトプラン策定まで半年かけたが、基礎資料編はこれを効率化するため重要で、(1)県下JA全体の特徴、(2)個別JAの特徴を調べ、(3)JA部門別。場所別損益を分析する。
全農は、平成2年度上期を目途に、3連と連携のもと、県下全JAで基礎資料を作成する計画。こうした取り組みに対して、全農のJA支援課は、準備が整った県本部を訪問し、基礎資料作成についての3日間程度の研修を行い、基礎資料作成の手法について学ぶ。なお県本部における取り組みの進捗状況は四半期ごとの確認とともに、県本部長会議で共有し、JA支援TV会議等で事例を共有し、支援する。
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