青年の情熱と協同の力で新たな挑戦を-第67回JA全国青年大会を開催2021年2月17日
全国農協青年組織協議会(JA全青協)は2月16日、第67回JA全国青年大会を初のオンラインで開催した。全国のJA青年部員ら1700名が参加した。大会では「JA青年の主張」と「JA青年組織活動実績発表」とコロナ禍で変化する消費動向とそれに対応する生産のあり方など考えるパネルディスカッションなども行われた。
開会あいさつをする田中圭介会長
田中圭介会長は、新型コロナウイルスが全世界で猛威を振い、人々が毎日不安を抱えながらの生活を余儀なくされ、農業者にもその影響は及んでいるが、「そんな状況下でも、われわれ農業者は国民に安心・安全な農畜産物を安定的に供給していくのが使命。今後も営農の手を止めることなく国民の食卓に豊かな農畜産物を届けていこう」と訴えた。
また、今大会はコロナ禍でも青年部活動はできることからチャレンジしていこうと初のウェブ開催となったことについて「新たなかたちとして第一歩となる大会」だとして、大会スローガン「Let's think! 大地とともに未来をひらけ 今こそ絆が試される」を合言葉に現実をしっかり見つめ直し10年後の未来に描く農業を考える新たな挑戦への足掛かりにしてほしいと話し、この困難を「先輩たちから受け継がれた誇り高き青年の情熱と協同の力をもって乗り越えよう」と盟友に呼びかけた。
来賓としてメッセージを寄せた野上浩太郎農相は「農業は食料生産と国土を保全するまさに国の基。新型コロナ感染症の拡大で消費や生産に構造変化も起きているが、若く柔軟な発想力と行動力を活かし異業種との連携も含めて経営の展望を切り拓くことを大いに期待したい。農水省も後押しする」と述べた。
JA全中の中家徹代表理事会長はオンライン配信の会場となった東京・大手町のアグベンチャーラボに駆けつけあいさつした。中家会長は「ウェブを活用した今大会が成功し、次回はコロナ禍が終息し実開催できることを強く願っている」と話したうえで「全国各地の青年組織ではポリシーブックの具体的な活用として単位組織の単年度活動計画に反映させていくとしている。これはPDCAサイクルを回すことにつながり大変有意義な活動だ」と期待を寄せるとともに日本農業や地域社会を取り巻く課題について「これを打開するために何よりも大切なことは組織の結集力。JA青年組織はコロナ禍にあってもさまざまな工夫を凝らして組織に結集し活動を展開している。今こそJAグループ、JA全青協をはじめとする関係団体と気持ちを密にして取り組む必要がある」と述べた。
大会では「JA青年の主張」に4名が参加して発表が行われ、最優秀賞のJA全中会長賞にはJA会津よつば青壮年部只見支部の吉津紘二さん(東北・北海道ブロック代表)の「オールドルーキー」が選ばれた。
また、JA青年組織活動実績発表には4組織が発表。最優秀賞である千石興太郎記念賞にはJA東京むさし国分寺地区青壮年部(関東・甲信越ブロック)が選ばれた。「美味しい、新鮮、安全、安心-国分寺三百年野菜 こくベジプロジェクト」と題して内藤宏和さんが発表した。
大会では最後にJA全青協から大会宣言を提起した。コロナ禍や多発する自然災害など、農業、農村を取り巻く困難が多いなか、JAグループとともに創造的自己改革の実践に取り組み農業、農村が次世代へと持続的に継承されるための今後の10年を描くことを目標に「誇り高い青年の情熱とその歩みを止めない」などを宣言している。(宣言案は22日正午まで意見を募集したうえで採択する)。
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