JAの活動:第58回JA全国女性大会特集
【特別寄稿】大会決議の実践、女性の活躍に期待 JA全中・萬歳章会長2013年1月21日
第58回JA全国女性大会の開催にあたり、JAグループを代表し、お祝いのごあいさつを申し上げます。
日頃よりJAグループの取り組みに対し、JA女性組織の皆様に積極的な参加・参画をいただき、厚くお礼を申し上げます。また、それぞれの地域・分野において、女性が大きな役割を果たされていることに、心より敬意を表するものであります。
特に、発生から間もなく2年を迎えようとしている東日本大震災の被災地支援では、発生直後から現在にいたるまでのJA女性組織による積極的な活動は、組織内外、国内外を問わず高く評価されており、こうした取り組みが、人と人の絆や協同の大切さについて、再評価する社会的機運に結びついたものと受け止めております。
また、TPP交渉参加断固阻止の取り組みにおいても、食の安全・安心や、国民の命と健康を守るという観点から、消費者や医療関係者との連携において、女性の力が大きな役割を果たしてきました。引き続き、TPP交渉参加断固阻止に向け、JA女性組織の積極果敢な取り組みをお願い申し上げます。
さて、昨年10月には、「次代へつなぐ協同?協同組合の力で農業と地域を豊かに?」をテーマに、第26回JA全国大会を開催いたしました。今後、組合員の世代交代が加速するなか、10年後の農業・地域・JAの姿を描き、その姿を実現するためにどう行動するかが問われております。我が国全体を見ても、少子高齢化による人口減少がすでにはじまっておりますが、社会・経済の再活性化のためには、女性の積極的な参画が重要であるとの指摘もなされております。第26回JA全国大会決議の実践にあたっても、JA女性組織をはじめ、女性のいっそうの活躍が極めて重要であり、大いに期待をしているところであります。今大会の決議では、地域農業戦略・地域くらし戦略・JA経営基盤戦略の策定・実践を通じ、10年後を見据え、次の世代、次の時代に農業・地域・農協運動をつないでいくことをうたっています。特に、女性パワーの積極的な位置付けが明記されるとともに、女性のJA経営参画目標(正組合員の25%以上、総代の10%以上、理事等は2名以上)を明確化しており、この目標達成に向けた取り組みも大きく注目されております。
また、昨年は、国連が定めた国際協同組合年(IYC)という重要な一年でもありました。国連が、食料問題や貧困問題への取り組み、あるいは女性の社会参加促進など、社会・経済の安定に果たす協同組合の役割を高く評価し、IYCを制定したといわれております。IYC期間中は、多様な協同組合の仲間が連携し、さまざまな活動を行ってきました。
昨年11月には、神戸の地でICA(国際協同組合同盟)アジア・太平洋地域総会が開催され、アジア・太平洋の各地から、多数の女性を含めた協同組合関係者が一堂に会し、活発な交流・意見交換を行うことができました。これに先立つ10月のICA臨時総会では、2020年までの行動目標を決議し、持続可能な経済・環境に向けて協同組合がリーダー役になることを打ち出しました。これは、10年後を見据えた第26回JA全国大会決議の問題意識や、JA女性組織が「JA女性 心ひとつに 今をつむぎ 次代へつなごう!」との旗印のもと、10年後のありたい姿を打ち出し、それに向けた今後の3か年計画を策定したこととも、大きく共鳴しあうものだと考えております。
結びに、今回のJA全国女性大会を契機に、JA女性組織がますます発展し、関係者の皆様がいっそうご活躍されることを祈念し、お祝いのメッセージといたします。
(特集・日本農業の未来を創る女性たち)
・【提言】社会変革は女性の力で 小林綏枝(本紙論説委員、元秋田大学教授) (13.01.21)
・【インタビュー】これまでの60年を振り返り、未来に向け転換しよう 瀬良静香・JA全国女性組織協議会会長 (13.01.21)
重要な記事
最新の記事
-
「備蓄米放出」とは? 政府備蓄米放出に関する記事まとめ2025年2月13日
-
【米政策の見直しを問う】大規模経営も直接支払い依存 現実直視し議論を 横浜国大名誉教授 田代洋一氏2025年2月12日
-
ミニマム・アクセス米 輸入数量見直し交渉 「あきらめずに努力」江藤農相2025年2月12日
-
小さなJAでも特色ある事業で安定成長を続ける JAみっかびの実践事例とスマート農業を報告 新世紀JA研究会(1)2025年2月12日
-
小さなJAでも特色ある事業で安定成長を続ける JAみっかびの実践事例とスマート農業を報告 新世紀JA研究会(2)2025年2月12日
-
小さなJAでも特色ある事業で安定成長を続ける JAみっかびの実践事例とスマート農業を報告 新世紀JA研究会(3)2025年2月12日
-
求められるコメ管理制度【小松泰信・地方の眼力】2025年2月12日
-
コメの輸出は生産者の理念頼みになってしまうのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年2月12日
-
タイ向け日本産ゆず、きんかんの輸出が解禁 農水省2025年2月12日
-
地元高校生が育てた「とちぎ和牛」を焼き肉レストランで自らPR JA全農とちぎ2025年2月12日
-
変化を目指して交流を促進 JA相模原市とJA佐久浅間が友好JA協定の締結式2025年2月12日
-
カフェコラボ 栃木県産いちご「とちあいか」スイーツを期間限定で JA全農とちぎ2025年2月12日
-
価格転嫁 慎重に検討を 米 生産と流通実態調査必要 日本生協連2025年2月12日
-
2024年度日本酒輸出実績 米・韓・仏など過去最高額 日本酒造組合中央会2025年2月12日
-
「第1回みどり戦略学生チャレンジ」農林水産大臣賞は宮城県農業高校と沖縄高専が受賞2025年2月12日
-
植物の気孔をリアルタイム観察「Stomata Scope」検出モデルを12種類に拡大 Happy Quality2025年2月12日
-
「さつまいも博」とローソンが監修 さつまいもスイーツ2品を発売2025年2月12日
-
「CDP気候変動」初めて最高評価の「Aリスト企業」に選定 カゴメ2025年2月12日
-
旧ユニフォームを水素エネルギーに変換「ケミカルリサイクル」開始 ヤンマー2025年2月12日
-
世界最大級のテクノロジー見本市「CES」にて最新テクノロジーを展示 クボタ2025年2月12日