JAの活動:年頭のあいさつ2021
【年頭あいさつ】農協運動に底力発揮 中出篤伸氏(家の光協会代表理事会長)2021年1月2日
中出篤伸(一社)家の光協会代表理事会長
全国のJA役職員、読者の皆さまに、謹んで新年のごあいさつを申しあげます。
本会事業につきましては、平素より格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。
昨年は新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、日本においても緊急事態宣言が発出されるなど社会・経済活動は大きな打撃を受け、農業においては農畜産物の消費の減退や価格の下落を招きました。また、豪雨や台風、CSF(豚熱)、鳥インフルエンザなど、人命はもとより農林水産業に甚大な被害をもたらす災害も引き続き多発しています。JAグループは相互扶助の精神で、あらゆる支援に全力を尽くしているところですが、とくに地域医療を支える厚生連病院をはじめ医療従事者、関係者の皆さまには、衷心より感謝を申しあげます。
私たちは「新しい生活様式」のもとでの暮らしを余儀なくされています。オンラインを通じた会議や電子商取引が拡大するなど、デジタル化は今後も進展していくことが想定されます。
家の光協会では、コロナ禍におけるJA教育文化活動を支援するため、Webサイト「家活(いえかつ)でコロナに負けるな!」を開設しました。家庭でできる、『家の光』を活用した料理や手芸の動画や、JA役職員向けの「SDGsとJA」などの学習コンテンツを配信しております。また、SNSを通じた情報発信を行い、昨年11月には「組合員との関係性強化とコロナ禍ですすめるJA教育文化活動」をテーマにオンラインセミナーも開催いたしました。
今年はさらに、対外広報のための新規事業として、新たなWebサイトを立ち上げます。都市圏在住の女性を対象に食や農、環境をはじめとする情報に加え、コロナ禍における生活全般に役立つ情報などを配信し、「食」と「農」の国民理解の醸成を図り、国産農畜産物の消費拡大やJAグループのファンづくりを促します。
一方、貿易自由化の拡大やマイナス金利による事業収益の悪化など、JAを取り巻く環境は厳しさを増しておりますが、JA自己改革を完遂し、「農業者の所得増大」「農業生産の拡大」「地域の活性化」を実現するためには、組合員との対話運動を継続し、協同の力を高めていかなければなりません。
喫緊の課題であるJAの経営基盤強化をすすめながら、「組合員のアクティブ・メンバーシップの確立」と組織基盤強化にむけ、家の光協会は今後もJA教育文化活動の活性化を全力で支援していく所存です。
『家の光』は大正14年5月、産業組合中央会より「産業組合法発布25周年記念事業」として、第1次世界大戦後の深刻な経済不況による農家と産業組合の経営悪化から、組合員の協同の力をもって立ち直るための産業組合の自己改革運動・「産業組合振興刷新運動」をすすめる学習資材として発刊されました。改めて、創刊の精神の原点に立ち、家の光協会はJAグループの出版・文化団体として「人・組織・地域の幸せづくりをめざす農協運動の底力」としての役割を発揮してまいります。
本年も引き続きのご指導、ご協力のほど、お願い申しあげます。
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