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2013.03.07 
【TPP】自民党の対策委員会が検討開始一覧へ

 自民党のTPP対策委員会の初会合が3月6日に開かれ、業界団体や地方の意見を聴取する主幹会議や農業、自動車、医療などをテーマにした5つの検討グループなどの組織を決定し、同日から議論を始めた。

◆総裁直属の組織に

 TPP対策委員会は外交・経済連携調査会のもとに設置が決まっていたが、その後、調査会自体を党則で定める総裁直属機関としたため「外交・経済連携本部」に名称を改め、その下にTPP対策委員会が設置された。
 外交・経済連携推進本部の衛藤征士郎本部長は「政権与党は内閣と常に緊密に連携し、国民に責任を持つ。まさに連帯責任。双方がその責務を果たすことに尽きる。自民党と内閣に対する求心力を日増しに高めていく本部であり対策委員会であってほしい」と述べた。 TPP対策委員会の西川公也委員長は「安倍首相とオバマ大統領の約束が文書で取り交わされたことは非常に大きな意味を持つ。安倍外交の成果」と話し、安倍首相のTPP交渉参加判断に向け「早く党は1本化し安倍首相のもとで交渉に臨むために考え方をまとめていくのが使命」と話した。

◆3つの会議が柱

 対策委員会には大きく3つの会議が設置された。
 主幹会議は国益の試算や聖域について検討するほか、地方の状況把握と地方議会、関係団体、省庁などと調整し委員会としての考え方の取りまとめを行う。総括には宮腰光寛衆院議員が就任。メンバーは地方ブロック代表議員らで構成。第1回会合は同日に開き、JA全中、日本林業協会、JF全漁連の役員から懸念事項など聞いた。 もうひとつは農業、金融、医療保険など課題別の5つのグループ。第1グループは「外交」をテーマに各国交渉団の体制や、TPP交渉方式と改善点などを検討するほか、米韓FTA、米豪FTAなどの実施状況、問題点なども検証する。主査は岸信夫衆院議員。
 第2グループは「財務金融」でISD、金融サービス、政府調達、公営企業などを議論。主査は西田昌司参院議員。第3グループは医療分野と食の安全・安心など「厚生労働」がテーマで主査は福岡資麿参院議員。
 第4グループは「農業」で日本農業のあるべき姿、TPPでの日本の主張、ミニマム・アクセス米、漁業補助金などを議論する。主査は農林部会長の小里泰弘衆院議員。第5グループは自動車など「経済産業」で主査は宮下一郎衆院議員。
 5グループにはそれぞれに該当する衆議院の委員会委員長も議論に加わる。
 3つめの会議体は「TPP21作業分野に対する検討チーム」で21分野を5班に分け、現在のTPP交渉の分野別状況の情報収集と分析にあたり、第1〜5グループの議論と連携を図るという。

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(上図をクリックすると大きなサイズのPDFファイルが出ます)

◆農業の将来像を検討

 西川委員長は農業をテーマとする第4グループの議論について「日本農政には長期計画がない。今後の農業をどうするか、5年後、10年後の農業の姿を描いたうえで、TPP反対の意見をぜひまとめていただきたい」と話した。会合後の記者団への説明では「農業のあるべき姿を示したうえで、これは譲れないとまとめほしい」とも語った。また、ミニマム・アクセス米についても「これを跳ね返せるものなら日本農業にこんなありがたいことはない。よく検討してほしい」などと述べた。 この日は議員から基本的な問題としてTPPに関する党の公約を確認したいとの意見があった。2月28日の予算委員会で安倍首相は党の公約は「聖域なき関税撤廃を前提とする限り反対」であり、そのほかに5つの「判断基準」があるとの趣旨の答弁をしたためで「公約は6項目がパッケージではないか」との質問が出た。 これに対して西川委員長は「政府と党は一体。与党ですから。そして6項目がうんぬんだとか、5項目がうんぬんだとか、そんなことにこだわりません。日本の国益を守って将来の日本をどうするか、というときにこの項目を検討して、私ども党としてはこういう考え方で進むか、進まないか、これをまとめるためであって、細かい議論は今日はよしましょう」と議論を抑え込む場面もあった。

◆韓米FTAなど判断材料

 委員会後、西川委員長は記者団に対して「党と政府の意見が違うという状況にはしたくない。総理の考えと足並みをそろえていきたい。しかし、公約を守るのが政党。苦しい作業になると思うが両方が満足できるようにしていきたい」と話した。
 また、検証や議論を急ぐべき課題として米韓FTAの状況を挙げ、「総理判断の材料にしてほしい」と述べ、ISD条項の問題などを洗い出して提示することも示唆したほか、米豪FTAの今後の動向見通しも早急に分析する必要があるとした。米豪FTAでは米国は砂糖を除外品目として豪州に認めさせた。その一方で日本が米国産牛肉の月齢緩和をしたことで、米国産牛肉の対日輸出が増えたことが豪州と米国の間から「不協和音」が出るのではないかなど見方もあるためだ。
 さらに、交渉参加にあたっては主張を同じくする国々とグループ化を早急に図ることも必要との認識も示すなど、交渉参加を前提にしたコメントが続いた。


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