【TPP】JA全中・米国農業者団体が共同声明2013年6月13日
JA全中の萬歳章会長と米国ナショナル・ファーマーズ・ユニオンのロジャー・ジョンソン会長は6月11日、TPP交渉に対する共同声明を発表した。
両団体は5月15日にTPP交渉リマ会合に対する共同声明を発表した。今回の発表は、その声明で示されたTPPによる農業・医療への悪影響への懸念に加え、農業者の不安や不利益について、より具体的に述べられている。
今回の共同声明で農業については、環太平洋地域の国々の農業生産条件は大きく異なっているにもかかわらず、TPPはすべての農産物を交渉のテーブルに乗せようとしていることを指摘。こうしたTPPの理念は、「日米両国の農業者の思いとは相反するだろう」としている
また、2011年11月に当時の交渉参加国である9か国の首脳が発表した「TPPの輪郭(Outlines of the TPP agreement)」では、関税やその他の貿易障壁を撤廃するとした一方、「農業者をいかに支援し、悪影響を最小化するかという観点を欠いている」として、「多国籍企業の利益が一方的に増進され、農業者は買い叩きなどの不公正な行為によってしわ寄せをこうむる」ことになるだろうとの懸念を示した。
その上で、「いかなる貿易協定においても、農業分野の協定は、農業者の生活向上、消費者利益の保護、食料・エネルギー安全保障をめざすべき」だと強調。TPP交渉が現状のまま秘密裏に続けられる限り「家族農業が被害を受けるという不安は増大していく」として、TPPの交渉プロセスとその影響の情報について、「より高い透明性が必要だ」と要求している。
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