賞金総額1000万円 農業課題の解決へ「アグリテックコンテスト」提案募集 豊橋市2022年11月7日
愛知県豊橋市は、スタートアップと地元の農業関係者による実証開発プロジェクト「TOYOHASHI AGRI MEETUP」を今年度から実施。賞金(支援金)総額1000万円の「アグリテックコンテスト」として、地元の農業者が抱える課題からテーマを設け、解決策の提案を全国のスタートアップから募集している。
豊橋市のある東三河は農業が盛んで、平野部の豊橋市と田原市だけでも農業産出額(2020年農林水産省)は約1200億円にのぼる。一方、さまざまな営農上の課題もあり、解決には、スマート農業、アグリテックに代表される新たな知識、技術などを積極的に取り入れていく必要がある。そこで、豊橋市は「未来の農をつくる」と題し、プロジェクト「TOYOHASHI AGRI MEETUP」を展開している。
今回の募集のテーマは以下の5つ。
①「土地利用型作物の生産性の向上」
豊橋はキャベツ、ブロッコリーなど露地野菜や、旬を迎えている次郎柿の産地であることから、病害虫の防除、栽培・収穫作業の省力化などを目指す。
②「施設園芸の高度化」
豊橋は花や野菜などの温室栽培、施設園芸も盛ん。燃料や人件費の高騰といった課題を乗り越え、生産性を向上させる。
③「持続可能なエネルギー・農業資材の開発」
燃料や肥料、農業資材が高騰、環境に配慮した農業への転換も求められている。
④「地域の農業を支える人づくり」
人件費の高騰、農業の担い手減少などが課題で、人材の確保や育成、作業生産性の向上、労務管理を通じた取り組み。
⑤「生産者と消費者を結ぶスマートサプライチェーン」
集荷の効率化、農産物の需要予測、地産地消が可能な物流、農産物のブランディングなど、魅力ある豊橋の農産物が消費者に届くまでのサプライチェーンを構築する。
以上5つに該当しないものでも、豊橋の農業課題の解決につながる提案も「その他」として受け付けている。
応募テーマ
応募にあたっては2部門を設け、1つを選択。1つは、コンテスト後、2023年度中に豊橋市内で実証開発事業を始められる解決策で、開始から概ね2年以内の社会実装を目指し、豊橋の農業課題解決に重点を置いた「課題解決部門」。もう一つは、コンテスト後、2023年度中に豊橋市内で実証開発事業を始められる解決策で、開始から概ね5年以内の社会実装を目指す「未来創造部門」。こちらは、基礎研究段階の解決策の提案もできる。
募集スケジュール
募集するスタートアップは、個人、法人を問わない。受け付けは11月14日17:00まで。締め切り後、11月中旬から12月中旬に書類審査、面談審査を行い、年末にはファイナリスト(5〜6社想定)を決定。
また、2023年1月18日に、ファイナリストによるコンテスト・表彰式を、豊橋駅に近い穂の国とよはし芸術劇場「PLAT(プラット)」で開く。賞金(支援金)は総額1000万円を用意。優秀な提案をした3社ほどに分配され、実証実験や開発にかかる資金に使える。
コンテスト後、実証実験の計画を策定し、2023年4月から実施。実証実験の際は、市役所担当者や専門アクセラレーターが伴走支援する。
アグリテックコンテストへの参加申し込みは、下記URL、またはQRコードから。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(160)-食料・農業・農村基本計画(2)-2025年9月20日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(77)【防除学習帖】第316回2025年9月20日
-
農薬の正しい使い方(50)【今さら聞けない営農情報】第316回2025年9月20日
-
Sagra della Porchetta Italica(イタリアの伝統的な焼き豚祭り)【イタリア通信】2025年9月20日
-
【人事異動】JA全農(10月1日付)2025年9月19日
-
【注意報】ダイズ、野菜類、花き類にハスモンヨトウ 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2025年9月19日
-
【浜矩子が斬る! 日本経済】トランプ流企業統治改変の怪しさと日本への影響2025年9月19日
-
【サステナ防除のすすめ2025】秋まき小麦防除のポイント 除草とカビ対策を2025年9月19日
-
農業土木・鳥獣対策でプロフェッショナル型キャリア採用 課長級の即戦力を募集 神戸市2025年9月19日
-
「ヒノヒカリ」2万9340円 JAおおいたが概算金 営農支援が骨子2025年9月19日
-
米価下落に不安の声 生産委員 食糧部会2025年9月19日
-
【石破首相退陣に思う】地方創生、もっと議論したかった 日本共産党 田村貴昭衆議院議員2025年9月19日
-
配合飼料供給価格 トン当たり約550円値下げ 2025年10~12月期 JA全農2025年9月19日
-
(453)「闇」の復権【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年9月19日
-
「1粒1粒 愛をコメて」来年産に向けた取り組み 令和7年度 水稲高温対策検討会を開催 JA全農ひろしま2025年9月19日
-
9月21日に第6回「ひろしまの旬を楽しむ野菜市」 「3-R」循環野菜や広島県産野菜を販売 JA全農ひろしま2025年9月19日
-
JA全農主催「WCBF少年野球教室」熊本市で27日に開催2025年9月19日
-
「長崎県産和牛フェア」東京・大阪の直営飲食店舗で開催 JA全農2025年9月19日
-
大阪・関西万博で「2027年国際園芸博覧会展 未来につなぐ花き文化展示」開催 国際園芸博覧会協会2025年9月19日
-
東京科学大学と包括連携協定を締結 農研機構2025年9月19日