ウクライナ危機に世界的な不作で輸入の大幅減を想定 農水省がシミュレーション演習2022年12月12日
農水省は12月12日、ウクライナ情勢に加えて世界的な不作が発生して日本への小麦などの輸入が大幅に減ったことなどを想定したシミュレーション演習を実施、不測の事態に備えた対応策などを確認した。
農水省で行われたシミュレーション演習
農水省は、2015年に策定した食料・農業・農村基本計画で、「緊急事態食料安全保障指針」に基づいて、輸入の減少や途絶など不測の事態を想定した場合のシミュレーションを随時、実施し、対応手順の確認などを行っている。
演習は4回目で、今回は今年6月の「農林水産業・地域の活力創造プラン」でウクライナ情勢を踏まえた新たなリスクに対応したシナリオに基づく演習を実施することが明記されたことを踏まえて行われた。
演習では、ウクライナ情勢に加え、世界的な不作の発生で、小麦や大豆、とうもろこしの輸入が大幅に減少したことを想定。冒頭、野中厚副大臣は「ロシアのウクライナ侵略などで食料や生産資材が高騰して一部供給が不安定になるなど多くを海外に依存しているわが国にとって食料安保上のリスクは近年になく高まっている。演習の重要性はこれまで以上に増しており、担当者は不測の事態に直面した場合を具体的にイメージしながら緊張感をもって取り組んでほしい」とあいさつした。
具体的な想定の内容は、ロシアでの異常高温、異常少雨によるロシア、ウクライナの穀物生産量の大幅減少に始まり、北米での高温乾燥、豪州での豪雨発生による小麦や大豆、とうもろこしの2割以上の供給減の恐れの発生など、「レベル0」や「レベル1」などと段階的に進む不測の事態に各担当部局がどう対応するか、それぞれ担当者から具体的な対応手順などが報告された。
同省は今回の演習で浮かび上がった課題について、識者からの助言も踏まえて中長期的な事項に分けて対応策の見直しなどを進める。また、今回の演習とは別に、多くを輸入に頼っている肥料や農薬、種子など生産資材の供給が減少したことを想定したシミュレーション演習も別途、行うことにしている。
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