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農薬:サステナ防除のすすめ2025

【サステナ防除のすすめ】IPM防除の実践(雑草編)基本は"根こそぎ"(2)雑草の耕種的防除2026年3月26日

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「サステナ防除のすすめ」では、農産物の品質と収量の確保を目指すために「みどり戦略」にも示されているIPM防除の実践を基本に据え、サステナブルな防除体系を探ろうとしている。

その主体となるIPM防除技術であるが、病害編、害虫編、雑草編の三つに分けて整理を試みており、今回は雑草防除に使用するIPM防除技術を整理する。

雑草の耕種的防除

雑草の防除にも、数は少ないが、いくつかの耕種的防除法がある。

(1)カバープランツの植栽

雑草も、さすがに他の植物がはびこっている場所には、生えるのは難しい。雑草が生えにくくなる要因は、養分や光の競合、根圏の寡占化などが主なものである。主に、水田けいはんや法面の雑草抑制を目的に使用され、背が低く、繁茂しやすい植物が選ばれる。

芝やクラピアなどが多く使われるが、最近はココピートなども多くなっているので、用途に合わせて、植物を選ぶようにする。

(2)対抗植物の植栽

植物にも、根や葉から化学物質(アレロケミカル)を放出し、周囲の他の植物の成長を阻害したり、害虫・病原菌を遠ざけたりする現象を起こすものがあり、このことをアレロパシー(他感作用)と呼ぶ。自らは動けない植物が競争に勝つための生存戦略であり、具体例として、セイタカアワダチソウが他の植物の成長を邪魔することが知られている。

ただし、作物の生育に影響があっては元も子もないので、作物と対抗植物の組み合わせが重要となる。例えば、コンパニオンプランツとして利用が多いヘアリーベッチやハッショウマメは、広葉雑草をよく抑制するが、イネ科植物の生育には影響を与えない性質がある。このことを利用し、両者はムギやトウモロコシなどのイネ科作物や果樹の下草管理に最適なコンパニオンプランツといえる。いずれにしろ、コンパニオンプランツを検討する場合は、過去の事例などをよく調べ、目的にあったものを選ぶようにしてほしい。

(3)有機農業で使用される雑草防除技術

有機農業で使用できる農薬(除草剤)は無いが、それに代わるものとしていくつかの雑草防除技術が知られている。これらを活用することで、雑草害を出すことなく栽培している例も多く報告されている。

①有機物(米ぬか、麦わら、菜種油かす)施用

米ぬかを水田土壌の表面に50kg~100kgを複数回に分けて施用する方法である。米ぬかが土壌微生物の繁殖を促し、土壌内の有機物を分解しながら、イトミミズ等の小動物の発生を促し、分解層(トロトロ層)を形成させる。この層が土壌還元が進むことにより酸欠が発生し雑草の発芽を抑制する。また、稲の細根発生を促して有機酸等を供給し、稲の生育を促進する。これにより、稲と雑草との生育差が発生し、雑草の発生が抑制される。

②その他の方法

この他、複数回代かき法や冬~春の畝立て耕起、果樹の草生栽培などいくつかの技術が報告され成果を上げている。それぞれのやり方には、土質や優先草種の違いなど地域性が大きいので一般的技術ではないことが多く、それぞれのほ場にあった手法が取られることが多い。このため技術の詳細は省くので、技術の詳細は有機農業技術関係の書物などを確認してほしい。

環境配慮心掛け

雑草の化学的防除

化学的防除とは、一般的には農薬を使用して行う防除のことをいい、雑草の場合は除草剤を使用することを指す。除草剤は、特に水系などへの環境影響評価をしっかりと行って農薬登録を受けているので、適用内容(用法・用量、使用時期、注意事項)などを確実に守れば環境への影響はほとんど無く安全に使用できる。ただし、その場合でも、正しく使用し、ほ場外へのドリフト防止など環境影響には十分に配慮して使用するようにしてほしい。また、除草剤の場合、作物を枯らさずに雑草だけを枯らすという選択性を発揮する必要があるため、正しい使用適期や使用法がある。この使用適期を外れて使用すると効果不足や作物への薬害が起こる可能性が高くなるので、農薬ラベルの用法・用量、使用時期、注意事項をよく読んで確実に守るようにしてほしい。

ところで雑草防除におけるIPM防除を考える場合、化学的防除法と他の防除法との組み合わせの選択肢が意外と少ない。例えば、刈り払い機によるけいはんのあとに抑草剤を使用してけいはん雑草の繁茂を防ぐといった方法などの例もあるが、化学的防除法は、基本的に雑草の茎葉や土壌表面に除草剤を処理することが必要なため、化学的防除法以外の方法で雑草や土壌が覆われてたりすると除草剤を雑草に触れさせることが難しくなるからである。しかし、除草剤の場合も雑草が小さい時や密度が少ない時により安定した効果を発揮しやすくなるのは間違いない。このため、雑草防除におけるIPM防除を考える際には、まずは化学的防除以外の方法で雑草の密度を少なくした上で、除草剤が効きやすい適期に除草剤を処理することを基本に考えて、それを実現できるような防除技術の組み合わせを考える必要がある。

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