農業の人材マッチング「農How」愛媛県でサービス開始 アグリトリオ2020年12月3日
武蔵精密工業の新規事業として展開する(株)アグリトリオ(愛知県豊橋市)は、全国フランチャイズ展開の第一弾として、アビリティーセンター(株)(愛媛県新居浜市)と業務提携し、個人と農家をつなぐプラットフォームサービス「農How(ノウハウ)」の愛媛県内での提供を11月から開始した。
キャベツの定植(植え付け)補助作業の様子
「農How」は、1日単位・時間単位で仕事を見つけられるデイワークマッチングサービスで、比較的にキャンセル率が低く、リピート率が高い。2019年8月に公式リリース後、農家登録者数は100人を突破。働き手(クルー)登録数は公開から1年間で900人を超え、延べ求人応募数は1100回を超えた。2020年10月現在で月間100回以上のマッチングが成立しており、月次マッチング数は対前月比10%程度の割合で毎月増加傾向にある。

アグリトリオのサービス提供エリアである三遠地方の農業算出額は全国トップクラスだが、生産の現場は、深刻な人手不足にある。農業にはマニュアルがなく、何をどう作業するのか未経験者にはわかりにくいこともあり人手が集まらなかった。そこで同社は、これまで製造業で築き上げた生産作業のマニュアル化技術を活用し、農家が持つノウハウを未経験者に共有できる仕組みとして「農How」を開発した。
現在、同社がサービスを提供する東三河地域では、キャベツ、トマト、ミニトマト、菊、ひまわり、ハボタンなど20種類以上の多種多様な作物の動画マニュアルを用意し、植え付け(補植)、葉や果実の間引き(葉かき・摘果)、収穫、出荷前選別作業などで「農How」を利用。JA豊橋での荷受け作業の求人募集や、周辺の遠州地域でのみかん、とうもろこしの摘果作業、収穫などでも利用されており、JA愛知みなみ輪菊部会、JAとぴあ浜松営農生産部で「農How」の使用を推薦している。
JA愛知みなみ輪菊部会T-MAXの金子販売委員長は「パートさんも高齢化が進み、若いパートさんを入れようと思ってチラシを打っても中々集まらないが、農Howを利用する事で新しい若いパートさんも来てくれるので助かっている」とコメント。また、JAとぴあ浜農生産部営農指導課の中村係長は「無料職業紹介をJAとして農家さんへ提供しているが、以前から超短期のスポット雇用のニーズは出ている。農家さんへの就労サービスの選択肢を増やす観点で案内している」と話している。
今後、全国的に「農How」のプラットフォームを拡大するため、フランチャイズシステムにより成功モデルをアグリトリオ方式として定式化。2022年3月末までに順次47都道府県全地域でのフランチャイズ展開をめざす。
今回サービスを開始する愛媛県は、全国フランチャイズ展開の第一弾として、アビリティーセンターと業務提携に合意。みかん生産の多い管轄地域を初期の対象とし、順次その他の地域や作物に対応する予定。
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