山形県河北町発 こだわり生産者の商品が集合「かほくらしオンラインストア」開設2022年8月9日
山形県河北町の産業を発展させ、河北町の暮らしを支えることを目的に2021年に設立された、地域商社かほくらし社は、ものづくりへのこだわりが強い地元の生産者たちがつくる特産品をネットで購入できる「かほくらし公式オンラインストア」をグランドオープンした。
かほくイタリア野菜と地元産野菜の旬のおまかせセット
通販サイト「かほくらし公式オンラインストア」は、地元河北町の事業者の力になるため、地域産品の新たな販路開拓の取組みとしてオープン。地域商社ならではの強みを活かし、地元生産者や事業者から仕入れた商品をオンラインストアを通して、ワンストップで購入できる。有名シェフも唸る国産イタリア野菜に、フルーツ王国・山形の旬なフルーツ、1000日かけて丁寧に育てられる幻の牛肉など、河北町ならではの魅力的な産品を地元生産者から仕入れ、手頃な価格で提供する。
イタリア料理店が一軒もなかった河北町は、今や国内有数のイタリア野菜の名産地。町ぐるみで栽培に取り組み、現在は都内を含め約170店舗のレストラン、約25店の卸会社へ、年間約60品目を卸している。
河北町は、原産地のイタリアと比べ、寒さが厳しく、その寒暖差に耐え天然の冷蔵庫となる雪の下で冬を越す野菜は、糖度がぐっと増す。原産地と異なる気候が、独自のおいしさにつながり、「かほくイタリア野菜」ブランドができあがった。
かほくらし生産組合のイタリア野菜部会部会長の牧野さん
かほくらし生産組合のイタリア野菜部会部会長の牧野さんの畑は、多品種少量生産。牧野さんは「農家としては同じ品種を大量に植えた方が効率的だが、河北町の売り方は大きい市場に出すのではなく、お店などへ直送する形がほとんど。いろんなリクエストに長く柔軟に応えていけるよう頑張っている」と話し、河北のイタリア野菜を本当に気に入ってくれた人に届けるため、買い手のニーズに合わせて栽培する「6次産業化」の考え方で取り組んでいる。
また、河北町ではその名の通り、千日の手間ひまをかけて育てられる高級山形牛「千日和牛」を生産。年間80〜100頭ほどしか出荷されないことから幻の山形牛といわれる。河北町内の斉藤畜産三代目の兄弟が手がけており、ほとんどが地元消費で、県外では特定の得意先にしか卸されない。
他にも、同サイトでは、「B1グランプリ上位入賞のかほく冷たい肉そば」、「全国新酒鑑評会で金賞を受賞している地酒」、「生産量日本一を誇るスリッパ」など、地域独自の産品を取り扱う。
また、小さな町である利点を活かし、生産者・事業者同士が互いに協力してモノを生み出し地域の営みを感じられるコラボ商品を開発。オンラインストアでしか買えない限定セット商品も用意した。
幻の高級山形牛「千日和牛」を育てる斉藤さん
重要な記事
最新の記事
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日
-
【'25新組合長に聞く】JA新潟市(新潟) 長谷川富明氏(4/19就任) 生産者も消費者も納得できる米価に2025年4月30日
-
備蓄米 第3回は10万t放出 落札率99%2025年4月30日
-
「美杉清流米」の田植え体験で生産者と消費者をつなぐ JA全農みえ2025年4月30日
-
東北電力とトランジション・ローンの契約締結 農林中金2025年4月30日
-
大阪万博「ウガンダ」パビリオンでバイオスティミュラント資材「スキーポン」紹介 米カリフォルニアで大規模実証試験も開始 アクプランタ2025年4月30日
-
農地マップやほ場管理に最適な後付け農機専用高機能ガイダンスシステムを販売 FAG2025年4月30日
-
鳥インフル 米デラウェア州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入停止措置を解除 農水省2025年4月30日
-
埼玉県幸手市で紙マルチ田植機の実演研修会 有機米栽培で地産ブランド強化へ 三菱マヒンドラ農機2025年4月30日
-
国内生産拠点で購入する電力 実質再生可能エネルギー由来に100%切り替え 森永乳業2025年4月30日
-
外食需要は堅調も、物価高騰で消費の選別進む 外食産業市場動向調査3月度 日本フードサービス協会2025年4月30日