住友林業の植樹活動「奥松島自然再生ボランティア」に参加 KDDIエボルバ2022年11月22日
KDDIエボルバの障がい者雇用と地方創生に取組む農産物栽培拠点「幸 満つる郷 KDDIエボルバ 野蒜」は、住友林業が10月に開いた「奥松島自然再生ボランティア」で、種子から育てたマルバシャリンバイの苗木174本を提供、植樹活動に参加した。
「奥松島自然再生ボランティア」は、東日本大震災で被災、大津波被害をうけた宮城県東松島市野蒜海岸付近の湿地再生による観光復興をめざす同市の要望を受け、その一環として防潮堤へ植樹する住友林業グループの活動で2019年に始まった。
第4回目となる今年は、地域住民や宮野森小学校児童、東松島市役所、住友林業グループ、KDDIエボルバを含む東松島市内の生産者など約200人が参加。地域性植物である抵抗性アカマツ・クロマツ、マルバシャリンバイ、トベラ、ヤマザクラの930本を植樹した。これまで植樹した1960本の苗木の生存率は90%以上となり、自然再生が進む喜びを参加者で分かち合った。また、マルバシャリンバイの苗木の一部は、生息域外保全地に指定されている宮野森小学校に継承され、植樹までの3か月間、児童たちが育てたものとなる。
発芽まで約1年、東松島産のカキ殻を加工した酸性土壌改良材と住友林業緑化が生産した堆肥で育苗
KDDIエボルバは、住友林業グループが2017年に始めた「酸性度の高い土壌への植林に適した樹種の選定や植樹方法検討」のトライアル植樹活動から参加。地域に自生するマルバシャリンバイの種子を採取、毎年初春にビニールハウス内で発芽まで2か月管理後、成長に合わせてポットの植え替えを繰り返して3年かけて育苗を続けている。植樹活動には、酸性土壌への活着が見込める高さ15センチ以上、葉や根の成長度合いが良好な苗木を選定し、これまでに約630本を納め、初夏の草刈りから参加している。
植樹の様子。中央と右は植樹3年目のヤマザクラ・トベラ
植樹には多くのプロセスがあり、苗木の保護と生育に必要な下刈りや、灌木類の除伐作業後は土を耕し肥料を混ぜ、苗木を水に浸してから植樹用の苗木ポットに入れて植え込み、土を固めて草で根元を覆う。植樹エリアの野蒜海岸沿いは傾斜度が高く、一つひとつの作業が大人でも重労働だが、児童たちも声を掛け合いながら取り組んでいた。
東日本大震災前の東松島市野蒜エリアは、豊かな緑と美しい海が広がる県内観光資源の名所だった。KDDIエボルバは、大津波の被害を受けて居住禁止区域に指定されたこの野蒜に、地域の雇用創出と農産物栽培・販売、復興支援に取組む「幸満つる郷」を開所。以降、障がい者とアクティブシニアの雇用とともに、観光資源の再生に向けた県内外からの観光客誘致活動と農業体験イベントを開いてきた。また、無農薬にこだわった動植物/自然環境保全・再生活動、高齢化が進む農家へのIT支援につながるスマート農業の実証等に力を注いでいる。
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