有機農業データプラットフォーム構築へ KOBASHI HOLDINGSと資本業務提携 坂ノ途中2023年4月17日
環境負荷の小さな農業の普及に取り組む坂ノ途中(京都市南区)は、KOBASHI HOLDINGS(岡山県岡山市)と資本業務提携を締結。農業用機械・部品の製造、販売事業で100年以上の歴史を持つKOBASHIグループとの連携により、既存事業とともに、農業者の経営ハードルを下げるために生産者を巻き込んだオンライン農業プラットフォームの構築など新しい取り組みを進める。この取り組みの実現に向けて、INSPiRE Mutualistic Symbiosis Fund 1投資事業有限責任組合を引受先とした資本増強も行った。
坂ノ途中は2009年の創業以来、新たに農業をはじめた「新規参入者」をパートナーとして、化学合成農薬や化学肥料を使用せず育てられた農産物を販売。主力のネット通販では、約1万軒の定期宅配ユーザーに「お野菜セット」を届けている。
提携生産者の数は約400軒で、そのうち8割程度が新たに農業をはじめた「新規参入者」。一般的には、農業で生計が成り立っている新規参入者は1/4以下と厳しい現実があるが、同社が提携農家向けに行なったアンケートでは、81%が生計が成り立っているという回答を得ている。
同社は、有機農業に取り組む新規参入者とのつながりや社内に蓄積してきた様々なデータを活かし、発展させる形で、有機農業のデータプラットフォームを構築。品目ごとの需給情報や収益性の可視化などを通じて栽培計画と経営の高度化を図りながら、生産者のコミュニティ形成を通じて栽培技術や経営に関するノウハウを共有し、新規参入者の営農ハードルを下げることを目指している。
こうした取り組みを進める中、同社は「坂ノ途中の研究室」を設置。パートナーとなる企業を求めていたところ、KOBASHIグループの小橋正次郎代表から、「100年続く農業を目指して、ご一緒しましょう」と声がかかり、資本業務提携が実現した。
新規参入者は、栽培への大きな情熱を持つ一方、設備や機械への投資経験が少なく必要な情報にアクセスできないという課題がある。これによりミスマッチな投資決定をしてしまう、あるいは機械化を進められず望まないかたちでの労働集約的な経営を続けてしまうというケースが多く見受けられる。
両社の提携により、坂ノ途中のこれまでの経験と、先進的な農業機械で知られるKOBASHIグループの知見を組み合わせることで、新規参入者が適切な投資判断をするためのサポートなど、新規参入者の営農ハードルを下げるための多面的なアプローチが可能になる。
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