JGAP、ASIAGAP 世界レベルの持続可能な農業の基準として認定 日本GAP協会2024年7月2日
日本GAP協会は、JGAPとASIAGAPの持つ持続可能性を強める新たなアドオン(付加)規格「+SA」を策定。農業の持続可能性をテーマとした国際団体「SAIPlatform」が運営する規格「FSA」とのベンチマーキングを行い、JGAP、ASIAGAPに加えて「+SA」を実施し、FSAのシルバーレベルに相当することが確認された。
「+SA」を取得した農場は、持続可能性を表す+SA規格として独自のロゴマークを、適合証明書、宣伝資材、農産物の包装等に表示できる
「SAIPlatform」は、農協・製造業・小売業者などフードシステムに関わる幅広い業種から、170以上の組織が加盟している。「FSA(Farm Sustainability Assessment)」はSAI Platformが提供する持続可能な農業の実践をテーマとした評価システムで、一般的なGAP認証が要求する内容に加え、より詳細な水や土壌の管理、生産者が農地の権利を有することや人権を重視した労務管理の確認などの点に特徴がある。
FSA自身が認証制度に類する評価の仕組みを持つだけでなく、他規格とのベンチマーキングの仕組みをもつ。その際の適合度は、上からゴールド、シルバー、ブロンズの3段階で示され、世界では、多数の農業に関わる規格等が承認を受けている。また、ザ・コカ・コーラカンパニーにおける農産物の調達基準であるPSA(Principles for Sustainable Agriculture)の中には、FSAのブロンズレベル以上のベンチマーキングを受けた規格との要求が含まれている。
農業に関する有力な認証制度がベンチマーキングを進めるなど、農業の持続可能性を主眼とするFSAへの世界的な支持が広がる中、JGAP、ASIAGAPは世界の潮流に対応するため、ベンチマーキングに取り組む。
現行のJGAP、ASIAGAPによりベンチマーキングに対応するため、不足点についてはFSAへの対応に特化した管理点を付加するアドオン(付加)規格とした。対応のレベルは、レインフォレストアライアンス規格、GLOBALG.A.P.(アドオン規格であるGRASPとの同時取得)が実現しているものと同じシルバーレベルとなる。
このアドオン規格はひとつでJGAP、ASIAGAPの両者に対応し、どちらの認証を取得している農場でも対応する。
規格の内容と運用
アドオン規格の項目数は、JGAPで10項目、ASIAGAPで14項目。ASIAGAPの項目数が多いのは、最新のJGAP2022が持続可能性に関する項目を強化したことによるもの。また、審査はJGAP、ASIAGAPの審査と同時に実施する。
<管理点の主な内容>
①土地の利用権があることの確認
②透明な商取引の実施
③農業経営に関する法令の遵守
④販売に関する契約の締結
⑤FSAが求める適正な農薬の使用
⑥労働者の適切な採用活動
⑦温室効果ガス低減への配慮
⑧周辺環境に配慮した肥料の取扱いなど
<今後のスケジュール>
公表・発行:7月1日
審査員、指導員、農場に向けたオンライン研修の実施:7月以降順次開始
運用開始(審査申し込み受付):11月1日
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(146)-改正食料・農業・農村基本法(32)-2025年6月14日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(63)【防除学習帖】第302回2025年6月14日
-
農薬の正しい使い方(36)【今さら聞けない営農情報】第302回2025年6月14日
-
群馬県の嬬恋村との国際交流(姉妹)都市ポンペイ市【イタリア通信】2025年6月14日
-
【特殊報】水稲に特定外来生物のナガエツルノゲイトウ 尾張地域のほ場で確認 愛知県2025年6月13日
-
【注意報】りんごに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 岩手県2025年6月13日
-
SBS輸入 3万t 6月27日に前倒し入札2025年6月13日
-
米の転売 備蓄米以外もすべて規制 小泉農相 23日から2025年6月13日
-
46都道府県で販売 随意契約の備蓄米2025年6月13日
-
価格釣り上げや売り惜しみ、一切ない 木徳神糧が声明 小泉農相「利益500%」発言や米流通めぐる議論受け2025年6月13日
-
担い手への農地集積 61.5% 1.1ポイント増2025年6月13日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】生産者米価2万円との差額補填制度を急ぐべき2025年6月13日
-
井関農機 国内草刈り機市場を本格拡大、電動化も推進 農機は「密播」仕様追加の乗用田植え機「RPQ5」投入2025年6月13日
-
【JA人事】JA高岡(富山県)松田博成組合長を新任(5月24日)2025年6月13日
-
【JA人事】JAけねべつ(北海道)北村篤組合長を再任(6月1日)2025年6月13日
-
(439)国家と個人の『食』の決定権【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年6月13日
-
「麦とろの日」でプレゼント 東京のららぽーと豊洲でイベントも実施 JA全農あおもり2025年6月13日
-
大学でサツイマイモ 創生大学と畑プロジェクト始動 JA全農福島2025年6月13日
-
JA農機の成約でプレゼントキャペーン JA全農長野2025年6月13日
-
第1回JA生活指導員研修会を開催 JA熊本中央会2025年6月13日