地域農業の持続可能な発展へ グリーンと実証実験開始 ヤマタネ2024年10月1日
グリーン株式会社と株式会社ヤマタネは、資本提携による協業の第一弾として、新アプリ「e-kakashi LITE(イーカカシライト)(仮称)」の実証実験を9月から開始。米穀をはじめとする多様な農産物を対象に、省力化を手助けし、産地との連携を強化する取り組みを通じて地域農業の維持と発展を図る。
「e-kakashi LITE」利用イメージ
日本の農業においては、高齢化による離農や気候変動のリスクが増大し、農地の集約化が進む中で生産者の管理負担が増している。効率的で持続的な農業を実践するには、科学的なデータを活用した栽培体制の構築が不可欠となるため、両社はデータ活用を基盤にした農業ソリューションを提供・普及させることで、地域農業の維持と発展に寄与することを目指している。
実証実験では、グリーンの新アプリ「e-kakashi LITE」を用いて、主に収穫適期の予測精度を検証。「e-kakashi LITE」は、センサーやハードウエアの設置を必須とせず、衛星マップからほ場を指定でき、かつ従来よりも少ない条件設定で収穫適期を予測きるため、生産者の利便性が向上する。過去の栽培データやAIを駆使して、より正確な予測を目指す。
ヤマタネは産地との信頼に基づくネットワークを活用し、この先進的な取り組みに関心のある秋田県、宮城県、新潟県を中心とした生産者との橋渡しを行い、プロジェクトの円滑な進行をサポートする。
今回の実証実験では、「e-kakashi LITE」による出穂日から収穫日の予測精度を検証し、実際の登熟状況とのマッチングを図る。将来的には、定植から収穫日まで予測範囲を拡大させること、病気や害虫のアラート機能を追加することも計画している。さらに、従来のe-kakashiのセンサーデバイスと連携させることで、生産者の収益性向上につながるような効果的できめ細かな栽培管理が実現できる機能の開発を目指し、多様化する栽培品目への対応とともに、農業のリスク管理の強化を図る。
◎アプリの特徴
シンプルな初期設定:衛星マップからほ場を指定し、作付けの設定と、積算温度の目標値を入力するだけで、収穫適期の予測をプッシュ通知で受け取ることができる。
生育記録に基づく目標積算温度の自動計算:過去の生育記録を入力することで、ユーザーごとに最適な目標積算温度を自動で計算する。
生育ステージの自動判定機能:過去の出穂日や収穫日が不明でも、おおよその栽培期間を月単位で入力するだけでAIが生育ステージを自動で判定し、最適な目標積算温度を計算する。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(149)-改正食料・農業・農村基本法(35)-2025年7月5日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(66)【防除学習帖】第305回2025年7月5日
-
農薬の正しい使い方(39)【今さら聞けない営農情報】第305回2025年7月5日
-
【注意報】斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 石川県2025年7月4日
-
(442)エーカレッジ(作付面積)から見る変化【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年7月4日
-
【JA人事】JAながさき県央(長崎県)里山耕治組合長を再任(6月27日)2025年7月4日
-
人的資本を人事制度で具体化する 「令和7年度 人事制度改善セミナー」開催 JA全中2025年7月4日
-
「有機薄膜太陽電池」で発電した電力 ブドウの着色に活用 実証実験開始 山梨県2025年7月4日
-
株主優待制度を新設 農業総研2025年7月4日
-
夏の訪れ告げる初競りの早生桃 福島県産「はつひめ」販売 青木フルーツ2025年7月4日
-
ニッテン「スズラン印」ロゴマークをリニューアル 日本甜菜製糖2025年7月4日
-
「国際協同組合年」認知度調査「生協に参加したい」が7割 パルシステム2025年7月4日
-
洋菓子のコロンバン主催「全国いちご選手権」あまりんが4連覇達成2025年7月4日
-
野菜わなげや野菜つり 遊んで学ぶ「おいしいこども縁日」道の駅とよはしで開催2025年7月4日
-
北海道初進出「北海道伊達生産センター」完成 村上農園2025年7月4日
-
震災乗り越え健康な親鶏を飼育 宮城のたまご生産を利用者が監査 パルシステム東京2025年7月4日
-
神奈川県職員採用「農政技術(森林)経験者」受験申し込み受付中2025年7月4日
-
神奈川県職員採用「獣医師(家畜保健衛生分野)経験者」受験申し込み受付中2025年7月4日
-
信州の味が集結 JA全農長野×ファミマ共同開発商品 長野県知事に紹介2025年7月4日
-
障害者のやりがい・働きがい・生きがい「ガチャタマ」で応援 パルシステム埼玉2025年7月4日