大雨時に土層内の空気圧の上昇を観測 洪水や土砂崩れの予測精度向上につながる結果に2025年1月17日
森林研究・整備機構森林総合研究所と国際農林水産業研究センターの研究グループは、土層内の空気圧(間隙空気圧)の挙動について観測。降雨時に、地表面が十分に濡れると土層内の空気が封じ込められ、さらに地下水位の上昇等によってその圧力(間隙空気圧)が上昇することを観測からはじめて示した。
森林に降った雨が流出するまでのプロセス(降雨流出過程)は未解明の点があり、その1つとして土層内の空気の動きや働きについては考慮されてこなかった。降雨に対してどれくらいの流出が起きるのか(降雨時にどれくらい河川の流量が増大するのか)を正確に予測することは未だに難しく、特に台風や線状降水帯等による強い雨が降った時の予測に課題がある。
同研究グループは、土層内の空気の動きに着目し現地観測を行ったところ、降雨時(特に大雨時)に土層内の空気圧が上昇することがあることが明らかとなった。間隙空気圧の上昇は、洪水や鉄砲水といった通常よりも大きな流出や斜面の不安定化に影響を与えていると考えられる。
今後、の観測データの蓄積によって大雨時の土層内の空気圧上昇が洪水や土砂崩れ等の発生につながる仕組みがより明らかになれば、洪水や土砂崩れ等の予測精度向上など、防災・減災につながること期待される。
同研究成果は2024年7月10日、『Hydrological Processes』誌でオンライン公開された。
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