既存農機に後付けで自動操舵 韓国GINTの次世代モデル「Next-G」日本投入へ2025年11月10日
韓国のスマート農業機器メーカーのGINT(ギント、京畿道城南市)は、ギントジャパン(札幌市)を通じて自動操舵キットの国内販売を強化する。「韓国でトップシェア」を持つ既存モデル「PLUVA Auto(プルバオート)」の技術を基盤に、AIとカメラを組み合わせた次世代型「Next-G(ネクストジー)」を開発中で、2026年7月ごろの販売開始を予定している。
左・GINTのイム・セホCOO、中・GINTのキム・ヨンヒョンCEO、右・ギントジャパンの市川王崇代表取締役
2022年に韓国で発売された「PLUVA Auto」は、トラクターや田植え機、管理機など既存の農業機械に後付けできる自動操舵キットである。メインコントローラー、オートステア、インターフェースボックス、ワンタッチスイッチ、クラウド連携ユニットの5つの主要パーツで構成され、5点セットで約85万円と価格を抑えている。
既存農機に後付けできる自動操舵キット「PLUVA Auto」
メインコントローラーはRTK-GPSによる高精度測位機能を備え、LTE通信で補正データを受信し、誤差数センチ単位の精密走行を実現する。磁力で農機に装着できるため、機種を変更しても容易に転用できる点が特徴だ。韓国では「農業分野の自動操舵システムで約70%のシェアを持ち、トップシェア」(ギントジャパン)という。
より高機能な次世代モデル「Next-G」は、クラウド連携を中核に設計され、AIとカメラを組み合わせて除草剤や防虫剤を自動散布する機能を搭載する。果樹園や森林などGPS信号が届きにくい環境でも、AI画像認識とセンサー制御を併用し、障害物の多い場所で安全に作業できるロボティクス技術を採用している。
ディスプレーは最新EV(電気自動車)のインパネのように高精細で視認性が高く、アプリはUX(ユーザー体験)を重視して直感的に操作できる設計である。クラウドを通じて作業データや経路情報を共有し、遠隔監視やソフトウェアの自動更新にも対応する。今後は、農家との連携を通じて農薬散布量の自動調整機能をアップデートし、さらなる省力化・効率化を図る。
ギントジャパンは2026年5月から「Next-G」のデモンストレーションを開始し、7月ごろの販売開始を予定している。日本国内に加え、韓国市場でも展開する計画だ。
GINTのイム・セホ理事(COO=最高執行責任者)は「Next-G」について、「他社との差別化を図りながら、クラウドシステムを基盤に2026年3月の発売を目指している。AIがGPSデータを自動認識し、作業終了後には日誌機能で情報を共有できる。アプリケーションはUXを重視し、直感的に操作できるようカスタマイズしており、農家からの反応も非常に良好」と述べている。
重要な記事
最新の記事
-
【浜矩子が斬る! 日本経済】タコ市首相初の所信表明に慄く 国民より国家優先鮮明2025年11月10日 -
【Jミルク脱粉在庫対策】12月に「全国参加型基金」発動決定、国の支援も不可欠に2025年11月10日 -
米価水準 「下がる」見通し判断が大幅増2025年11月10日 -
既存農機に後付けで自動操舵 韓国GINTの次世代モデル「Next-G」日本投入へ2025年11月10日 -
鳥インフルエンザ 新潟県で国内4例目2025年11月10日 -
国産農畜産物で料理づくりに挑戦「全農親子料理教室」厚木市で開催 JA全農2025年11月10日 -
JA全農あおもり、外川農機と三者連携 AI自走ロボットの実証・販売強化へ 輝翠2025年11月10日 -
本日10日は魚の日 鹿児島県産「うなぎ蒲焼」など130商品を特別価格で販売 JAタウン2025年11月10日 -
令和7年産新米PRを支援 販促用ポスターを無償提供 アサヒパック2025年11月10日 -
NICTと連携 農業特化型生成AIモデルの構築へ 農研機構2025年11月10日 -
JAアクセラレーター第7期採択企業9社が成果を発表 あぐラボ2025年11月10日 -
"食のチカラ"を体験するイベントに出展 農機体験に人気、女性農業者支援をアピール 井関農機2025年11月10日 -
「製麺所(製麺業)」倒産減少 コメ高騰で麺が人気 帝国データバンク2025年11月10日 -
米粉の消費拡大へ「地域の取り組みを知るゼミ」開設 米コ塾2025年11月10日 -
高輪ゲートウェイで初の3万人規模イベント「農業」をテーマに開催2025年11月10日 -
ALLYNAV自動操舵システム最新モデル「AF718」発表 マゼックス2025年11月10日 -
「豊橋アグリミートアップ」豊橋農家と首都圏スタートアップの交流イベント 東京で初開催2025年11月10日 -
北海道のジャガイモ産地を応援 JAいわみざわ、JAとうや湖の新じゃがポテトチップス発売 カルビー2025年11月10日 -
能登半島地震復興支援 珠洲市の焼酎メーカーの本格焼酎を限定販売 グリーンコープ共同体2025年11月10日 -
鳥インフル 米サウスダコタ州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年11月10日


































