【注意報】斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 大分県2022年8月23日
大分県農林水産研究指導センター農業研究部病害虫対策チームは、普通期水稲に斑点米カメムシ類が、県内全域で多く発生するおそれがあるとして、8月22日に病害虫発生予察注意報第5号を発令した。
左から、ホソハリカメムシ(体長9~11ミリ)、
クモヘリカメムシ(体長15~17ミリ)(写真提供:大分県農業研究部病害虫対策チーム)
8月中旬の巡回調査では、40ほ場中、7ほ場で斑点米カメムシ類(ホソハリカメムシ、クモヘリカメムシ、イネカメムシ)が確認され、今後の多発生が懸念される。また、イネカメムシについては、県北東部を中心に県振興局などから発生が多いとの情報がある。
8月2~3日に実施した普通期水稲(40ほ場)の巡回調査で、畦畔雑草のすくい取りを行った結果、斑点米カメムシ類は1か所あたり成幼虫計5.0頭で平年(同2.4頭)と比較して多く、過去10 年間で最も多かった。
斑点米カメムシ類は高温乾燥条件で多発。福岡管区気象台が8月18日に発表した1か月予報では、平年に比べ晴れの日が少なく、気温は平年並~高い予測で、発生の好適条件が続く可能性がある。
左から、イネカメムシ(体長12~13ミリ)、
斑点米(カメムシによる吸汁痕)(写真提供:大分県農業研究部病害虫対策チーム)
同チームでは次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇斑点米カメムシ類は、水稲の出穂前にほ場周辺に生育するイネ科雑草の穂で増殖し、水稲の出穂後に成虫がほ場に侵入して穂を加害するとともに、成虫が産卵しふ化した幼虫による穂の加害により斑点米が発生する。農薬は、穂揃期とその7~10日後の2回散布を基本とする。
〇周辺のほ場より出穂が早いほ場では、斑点米カメムシ類のほ場への侵入が特に多くなるため、防除を徹底する。
〇イネカメムシは出穂前からほ場に侵入するため、同種の発生が確認されている地域(県北東部)では、出穂直前に1 回目の農薬散布を行う。
〇1回目の農薬散布は、出穂期前後の基幹防除を有効に活用する。
〇防除に使用する薬剤は、大分県農林水産研究指導センター農業研究部病害虫対策チームホームページ内にある「大分県主要農作物病害虫および雑草防除指導指針」を参照する。なお、薬剤によっては指針の更新日以降に登録内容が変更されている場合があるため、容器のラベルに記載されている使用時期、使用回数等を遵守し使用する。
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