【特殊報】サツマイモに「ヨツモンカメノコハムシ」農作物に食害 県内で初確認 岐阜県2023年7月4日
岐阜県病害虫防除所は、サツマイモ(かんしょ)にヨツモンカメノコハムシによる農作物への食害を県内で初めて確認。これを受けて、7月3日に令和5年度病害虫発生予察特殊報第1号を発令した。
5月中旬に、中濃地域のサツマイモ栽培ほ場(1ほ場)で、葉を加害する大型のハムシ類が多数発生していると報告があった。このハムシ類について個体を採取し農林水産省名古屋植物防疫所に同定依頼した結果、ヨツモンカメノコハムシと同定された。同種による農作物への被害は、岐阜県では初めての確認となる。
同種は、主に沖縄本島以南に分布していたが、1999年に長崎県で発生が確認されて以降、分布が拡がり、2021年には埼玉県で特殊報が発表。近県では2009年に静岡県、2019年に三重県で特殊報が発表され、これまでに計14都府県で特殊報が発表されている。
同種は、サツマイモやノアサガオなどヒルガオ科植物を食害する。成虫は体長7~9ミリと大型で、扁平な亜三角形状、上翅中央部は茶褐色で強く隆起する。上翅周辺部は、半透明の黄褐色で、前方と後方に黒褐色の斑紋を1対ずつ(計4個)有する(写真1)。幼虫は扁平な紡錘形で、周囲体側にトゲ(樹枝)状突起を有し、背面に脱皮殻や糞を背負う(写真2)。
成虫、幼虫ともに植物の葉を食害し、直径数ミリ~10ミリ程度の円形または不定形の穴を開ける(写真3)。卵から成虫まで葉上で生活し、土中には生息しないことからサツマイモ塊根部は食害しない。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇早期発見に努め、発生が多い場合は農薬登録情報を確認して薬剤防除を行う。
〇ヒルガオ科の雑草は発生源となるため、ほ場周辺の除草を徹底する。
〇発生ほ場では茎葉部の残渣をほ場周辺に放置せず、適切に処分する。
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