【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発の恐れ 愛知県2023年8月2日
愛知県農業総合試験場は、水稲に斑点米カメムシ類が県内全域で多発のおそれがあるとして、8月1日に令和5年度病害虫発生予察注意報第6号を発令した。
7月下旬の巡回調査における本田のすくい取り調査(47地点94ほ場)において、斑点米カメムシ類の捕獲数が平均3.84頭(平年2.34頭、前年4.60頭)と、過去10年間で2番目に多かった。また、種ごとの捕獲数は、斑点米産出能力の高い大型のカメムシ(クモヘリカメムシ、イネカメムシ、ミナミアオカメムシ)が、いずれもやや多いから多い状況だった。
7月下旬の巡回調査における畦畔雑草のすくい取り調査(47地点92ほ場)において、斑点米カメムシ類の捕獲数が平均7.09頭(平年5.45頭、前年5.45頭)と、過去10年間で3番目に多かった。また、種ごとの捕獲数は、カスミカメ類及び大型のカメムシが、いずれもやや多かった。
名古屋地方気象台が7月27日に発表した1か月予報によると、向こう1か月の気温は高く、斑点米カメムシ類の発生に好適な条件が続くと見込まれる。
同試験場では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇表を参考に出穂期前後から穂揃期に薬剤防除を実施する。その後も発生が多い場合は、7~10日後に再度防除を行う。薬剤によって散布適期が異なるので注意する。なお、イネカメムシに対する防除は、その他の斑点米カメムシ類と比べて加害する時期が早いため、出穂期に効果が表れるように薬剤防除する。
〇周辺の水田よりも出穂が早いほ場では、斑点米カメムシ類が集中して飛来することがあるため特に注意する。また、前年にイネカメムシによる不稔粒が発生したほ場では、出穂前からほ場での発生状況に注意する。
〇水田内で穂をつけたヒエ類およびイヌホタルイは、斑点米カメムシ類の発生を助長するので除去する。
〇斑点米カメムシ類は水田周辺のイネ科雑草などで増殖するため、雑草の除去を徹底する。ただし、出穂間際または出穂後の除草は斑点米カメムシ類を水田に追い込むことになるので控える。やむを得ず除草を行う場合は、必ず薬剤防除を併せて実施する。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(140)-改正食料・農業・農村基本法(26)-2025年5月3日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(57)【防除学習帖】第296回2025年5月3日
-
農薬の正しい使い方(30)【今さら聞けない営農情報】第296回2025年5月3日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】「盗人に追い銭」「鴨葱」外交の生贄にしてはならぬ農産物2025年5月2日
-
【2025国際協同組合年】情報を共有 協同の力で国際協力 連続シンポスタート2025年5月2日
-
イネカメムシが越冬 埼玉、群馬、栃木で確認 被害多発の恐れ2025年5月2日
-
九州和牛をシンガポール人に人気のお土産に 福岡空港で検疫代行サービスを開始 福岡ソノリク2025年5月2日
-
就労継続支援B型事業所を開設し農福連携に挑戦 有機農家とも業務提携 ハピネス2025年5月2日
-
宮崎ガス「カーボン・オフセット都市ガス」 を県庁などに供給開始 農林中金が媒介2025年5月2日
-
5月29日から「丸の内 日本ワインWeeks2025」開催 "日本ワイン"を学び、楽しむ3週間 三菱地所2025年5月2日
-
協同心の泉 大切に 創立記念式典 家の光協会2025年5月2日
-
【スマート農業の風】(14)スマート農業のハードルを下げる2025年5月2日
-
(433)「エルダースピーク」実体験【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年5月2日
-
約1cm程度の害虫を強力捕獲「吊るしてGET虫ミニ強力タイプ」新発売 平城商事2025年5月2日
-
農中情報システム 自社の導入・活用のノウハウを活かし「Box」通じたDX支援開始2025年5月2日
-
洗車を楽しく「CRUZARD」洗車仕様ホースリールとノズルを発売 コメリ2025年5月2日
-
戦後80年の国際協同組合年 世代超え「戦争と平和」考える パルシステム神奈川2025年5月2日
-
生協の「地域見守り協定」締結数 全市区町村数の75%超の1308市区町村に到達2025年5月2日
-
ムコ多糖症ニホンザルの臨床徴候改善に成功 組換えカイコと糖鎖改変技術による新型酵素2025年5月2日
-
エフピコ×Aコープ「エコトレー」など積極使用で「ストアtoストア」協働を拡大2025年5月2日