次世代の農・食を創造 グランドグリーン 総額6.5億円の資金調達(シリーズC)を実施2024年6月24日
アグリバイオベンチャーのグランドグリーン(愛知県名古屋市)は、京都大学イノベーションキャピタルなど8社を引受先とした第三者割当増資および、りそな銀行からのベンチャーデットにより、合わせて約6.5億円の資金調達を実施。同社の累計資金調達額は約16億円となった。
今回の資金調達により、組織体制の強化に加え、研究開発機能を増強することで、より多くのパートナーとより多くの新品種開発を並行して実施することが可能になる。ゲノム編集技術を中心とした最先端技術を活用することで、種苗からの新たな価値創造を加速する。
グランドグリーンは、次世代の農・食を創造する、研究開発型のアグリバイオスタートアップ。2017年4月に名古屋大学発ベンチャーとして創業した。
一般的に作物の品種開発には、短くても5年~10年という膨大な時間とコストがかかると言われる。医薬などを含む様々な分野で活用が進んでいるゲノム編集技術は、品種開発にかかる期間を大幅に短縮することが期待される一方、植物分野においては、ゲノム編集技術を直接活用できる作物や品種が限られている。
グランドグリーンは創業当初から、あらゆる作物・品種でゲノム編集技術を利用可能にするための技術標準化に取り組み、これまでに植物のゲノム編集プラットフォーム技術(GeneAppおよび3GE)を開発。トマトを始めとした10種類以上の作物で、実用品種へのゲノム編集技術適用の実証に成功した。同社は、このゲノム編集プラットフォーム技術を用いた新品種の開発を、パートナー企業との連携を通して積極的に実施している。
今回の資金調達に先立ち、グランドグリーンは米Corteva Agriscience社子会社のPioneer Hi-Bred International社と米Broad Instituteから、ゲノム編集ツールであるCRISPR-Cas9システムの作物分野での包括的な商用ライセンスを取得。この契約により、全世界におけるCRISPR-Cas9特許ポートフォリオへのアクセスが付与され、研究開発のみならず、CRISPR-Cas9を用いて開発した新たな作物の商用化まで、ワンストップでの提供が可能になった。
2024年には、グランドグリーンとしては初となるゲノム編集により作出されたトマトの市場への導入を計画している。
名古屋大学で開発を進める高糖度トマト
◎今回の引受先
京都大学イノベーションキャピタル株式会社(本社:京都府京都市代表取締役 楠美公氏)
三菱UFJキャピタル株式会社(本社:東京都中央区代表取締役社長 小島拓朗氏)
栖峰投資ワークス株式会社(本社:京都府京都市代表取締役 関兵馬氏)
SBプレイヤーズ株式会社(本社:東京都中央区代表取締役社長兼CEO 藤井宏明氏)
みずほキャピタル株式会社(本社:東京都千代田区代表取締役社長 半田邦雄氏)
ヒューリックスタートアップ株式会社(本社:東京都中央区代表取締役 上杉孝氏)
愛知キャピタル株式会社(本社:愛知県名古屋市代表取締役 磯部勝雅氏)
名古屋中小企業投資育成株式会社(本社:愛知県名古屋市代表取締役社長 山本亜土氏)
重要な記事
最新の記事
-
【役員人事】JA全農 経営管理委員(7月31日付)2025年7月31日
-
【役員人事】JA全農 理事体制(7月31日付)2025年7月31日
-
【全中教育部・オンラインJAアカデミー】「激動する世界とその見方、学び方」 世界の変化と日本外交の行方 元外務次官の薮中氏が講演2025年7月31日
-
"寄り添う"活動で信用・期待に応える態勢づくり JA共済連2025年7月31日
-
共済金支払総額3兆5475億円 経常利益1002億円 JA共済連決算2025年7月31日
-
【人事異動】農水省(8月1日付)2025年7月31日
-
【人事異動】JA共済連(7月31日付)2025年7月31日
-
6月の米の家庭内消費、前年同月比で4ヵ月連続のマイナス 農水省の「需要上振れ」と整合せず 米穀機構2025年7月31日
-
米高騰 根底には産地の弱体化 食糧部会で現場の声2025年7月31日
-
加工原材料向け備蓄米 随契販売実施 8月1日申込 農水省2025年7月31日
-
米流通「目詰まり」確認できず 流通多様化で系統集荷34万t減 農水省2025年7月31日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】日米関税交渉の評価で見落とされている視点2025年7月31日
-
切り花価格の高騰で消費者は買い控え【花づくりの現場から 宇田明】第65回2025年7月31日
-
消え行くヒエ・アワ・キビ・モロコシ、続くは何?【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第351回2025年7月31日
-
九州一の梨産地から「福岡県産なしフェア」全農直営飲食店舗で開催2025年7月31日
-
「福岡県産シャインマスカットフェア」銀座・京都の直営飲食店で8月1日から JA全農2025年7月31日
-
「発酵そみファフェア」直営飲食店舗で8月1日から開催 JA全農2025年7月31日
-
藤原紀香と貴島明日香が初共演「ゆるふわちゃんねる」開設当時を振返る JAタウン2025年7月31日
-
JAタウン「博多うまかショップ」で「ハズレなし!夏のおみくじキャンペーン」実施中2025年7月31日
-
JAおおいがわ、ホテイフーズと共同 茶殻肥料を製品化 静岡県で地域資源循環型農業 伊藤園2025年7月31日