【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 府内全域で多発のおそれ 大阪府2024年8月5日
大阪府環境農林水産部は、水稲に斑点米カメムシ類が府内全域で多発のおそれがあるとして、8月2日に令和6年度病害虫発生予察注意報第3号を発表した。
左から、写真1:アカスジカスミカメ、写真2:アカヒゲホソミドリカスミカメ、
写真3:ホソハリカメムシ(提供:大阪府)
大阪府環境農林水産部によると、7月15日までにおけるアカスジカスミカメの予察灯調査の誘殺頭数が、複数の地点で平年値を大きく上回った。7月1日~15日の誘殺個体数は羽曳野市で平年の約2.9倍、枚方市で平年の約3.2倍だった。
水田畦畔でのすくい取り調査ではアカスジカスミカメ、アカヒゲホソミドリカスミカメが主にみられ、北部地域、中部地域、泉州地域でこれらの個体数が昨年よりも増加した。
大阪管区気象台が8月1日に発表した近畿地方1か月予報では、8月の気温は平年より高いと予想されている。
近年、大阪府ではアカスジカスミカメ(写真1)、アカヒゲホソミドリカスミカメ(別名:イネホソミドリカスミカメ)(写真2)、ホソハリカメムシ(写真3)などの発生が多い。斑点米カメムシ類は、水稲が出穂するまでは畦畔や休耕田等のイネ科雑草の種子を吸汁して繁殖している。水稲が出穂すると水田内に移動し、乳熟期の籾を吸汁加害し、斑点米の原因となる。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)耕種的防除
・斑点米カメムシ類は出穂までは主に畦畔等のイネ科雑草に生息しているため、斑点米カメムシ類の生息密度を下げるためには、出穂前の畦畔の除草が重要。
・出穂の10日前までに畦畔の除草を済ませるようにする。出穂が迫ってから行うと、斑点米カメムシ類を水田に追い込むこととなり、逆効果となる。
(2)農薬による防除
・薬剤(表)による防除は、穂揃期(出穂すべき穂のうち8~9割が出穂している時期)に行う。発生が多い時は、乳熟初期(出穂後10日後)にも散布する。
・昨年、関東から西日本にかけてイネカメムシによる吸汁被害が多発した。イネカメムシは出穂直後から水田に飛来し、吸汁することで不稔米の原因となる。大阪府では目立った農業被害は確認されていないものの、イネカメムシが生息している地域では出穂直後の飛来に注意し、必要に応じて出穂直後の農薬散布を実施する。
・農薬によっては散布適期が異なることがあるため、ラベルやメーカーホームページなどの資料をよく確認してから使用すること。
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