【注意報】イネいもち病 県内全域で多発のおそれ 長野県2025年7月24日
長野県農業試験場は、イネいもち病が県内全域で多発のおそれがあるとして、7月17日に令和7年度病害虫発生予察注意報第3号を発表した。
(提供:長野県農業試験場)
長野県農業試験場によると、病害虫防除部の巡回調査で、7月中旬以降、各地で葉いもちの発生が確認され、一部のほ場では発病株率が急増している(表1)。
また、AMeDAS(アメダス)データを用いた葉いもち感染予測モデルBLASTAM(ブラスタム)によると、今年は6月に感染好適条件の出現数が平年と比べて多く(表2、表3)、葉いもちの発病は6月下旬に確認された。このため、7月中旬の発病株率が高くなっており、今後も降雨等により、感染好適条件となった場合は上位葉へ進展。その後、穂へ感染し、穂いもちにつながる危険性が高い。特に、中山間地域は、地形的に湿度が保たれやすく、いもち病に感染しやすい。
表3:AMeDAS(アメダス)データによる葉いもち感染好適条件の出現状況(6月1日~7月15日)
苗箱施薬剤の効果により、これまで葉いもちの発病が抑えられていたほ場でも、今後、残効が切れて急激に発病が拡大する恐れがある。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)水田の見回りを実施し、葉いもちの発生状況を確認する。
(2)苗箱施薬剤未施用ほ場、多肥等により葉色が濃いほ場では急速に病勢が進展する危険性がある。
(3)「コシヒカリ」、「あきたこまち」、「風さやか」の葉いもちに対する感受性の高まる葉色の目安が「令和7年長野県農作物病害虫・雑草防除基準」(以下「県防除基準」と略す)p.67に掲載されているので参考とする。
(4)葉いもちの発生が多く、既に上位葉にも病斑が見られるほ場では、ただちに液剤又は粉剤を散布する。
(5)出穂期以降に曇雨天が続く場合は、出穂後5日目および10日目に追加散布を推奨する。
(6)穂いもちに対して粒剤の効果が高いのは、出穂期の2週間前まで。品種や移植時期、幼穂長などを考慮し、出穂期までに十分な期間があると判断される場合には、粒剤による防除も有効。
(7)防除薬剤の選定にあたっては、「県防除基準」を参照する。なお、降雨が続き液剤の散布が困難な場合には、粒剤を状況に応じて使い分け、適期防除に努める。
(8)薬剤防除にあたっては、周辺作物等への飛散防止に十分注意する。また、殺虫剤との混合剤を使用する場合にはミツバチに対する危被害防止に留意する。さらに、薬剤耐性菌の出現を防ぐため、同一系統薬剤の連用は避ける。
(9)無人マルチローターや無人航空機(無人ヘリコプター)による防除を行う際には、飛行ルートや散布範囲を事前に確認し、周辺環境や安全性に十分配慮する。また、薬剤の適正な希釈及び散布量の管理を徹底する。
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