【注意報】斑点米カメムシ類 県内で多発のおそれ 福井県2025年7月24日
福井県農業試験場病害虫防除室は、斑点米カメムシ類が平年より多く、前年よりやや多く発生していることから、7月9日に令和7年度病害虫発生予察注意報第2号を発表した。
(提供:福井県農業試験場病害虫防除室)
福井県農業試験場病害虫防除室によると、7月2~4日に県内25地点において水田周辺雑草地内でのすくいとり調査(50回振り)を行ったところ、福井県の主要な斑点米カメムシ類であるアカスジカスミカメ、アカヒゲホソミドリカスミカメ、ホソハリカメムシ等が、県下平均で68.5頭と、平年22.9頭、前年31.4頭より多い。
出穂前の水田においても、カスミカメムシ類、クモヘリカメムシ等が侵入している地点が多くみられ、すくいとり虫数(40回振り)は平年の約2倍、前年比29%増となっている。
アカスジカスミカメやアカヒゲホソミドリカスミカメなどカスミカメムシ類の第2世代成虫の発生最盛期は平年より早い7月4半旬頃と考えられる。
早生品種については、平年より早い出穂期となる見込みで、中生・晩生品種についても出穂が早まる傾向にあると推察される。
新潟地方気象台が6月24日に発表した北陸地方の3か月予報では、気温が高い予報。直近の1か月予報(7月3日同上)でも、向こう1か月の降水量も少ない予報であることから、今後も斑点米カメムシ類の発生や活動に好適となる。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)カメムシ類は、水田の周縁部に多く発生するため、本田防除の際は畦畔も含めて防除する。
(2)出穂期以降の草刈りはカメムシ類の水田内への侵入を助長するので行わない。
(3)水田内のイネ科雑草が多い圃場では、出穂前からカメムシ類が侵入、繁殖するため、斑点米の発生が多くなる。また、主要種のアカスジカスミカメはイネ科雑草の他ホタルイの穂にも産卵する傾向があるため、これらも含め除草を徹底する。
(4)ムギ跡の雑草地では、斑点米カメムシ類が繁殖しているため、隣接している水田では、出穂期以降の防除を徹底する。
(5)薬剤の散布にあたっては、最新の農薬使用基準(使用時期・使用回数等)を遵守する。
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