【特殊報】キク小斑点病 県内で初めて確認 宮崎県2025年9月24日
宮崎県病害虫防除・肥料検査センターは、キクにキク小斑点病を県内で初めて発生を確認。これを受けて、9月11日に令和7年度病害虫発生予察特殊報第1号を発表した。
(提供:宮崎県病害虫防除・肥料検査センター)
宮崎県病害虫防除・肥料検査センターによると、2024年10月下旬に県西部の施設キクほ場(品種:精の一世)において、中位~上位葉に褐色の輪紋や葉縁部が褐色に枯れる株が確認された(図1、2)。
当該株を採取し、宮崎県総合農業試験場で分離菌株の形態観察および遺伝子解析を 行った結果から、Stemphylium lycopersiciと同定。また、同病菌をキクの幼苗に噴霧接種したところ、病徴が再現され(図3)、Stemphylium 属菌が再分離できたため、同病害はStemphylium lycopersici によるキク小斑点病と判断した。
(提供:宮崎県病害虫防除・肥料検査センター)
国内では、2022年に佐賀県で初めて発生が確認されて以降、2023年に福岡県で発生が確認されており、両県から特殊報が発出されている。なお、同菌はトマト斑点病やトルコギキョウ褐斑病を引き起こし、これらの茎葉に病斑が形成されることが知られている。
病徴としては、葉に褐色の輪紋や、葉縁部が褐色に枯れる症状がみられる(図1、2)。また、糸状菌の一種で 不完全菌類に分類され、分生子柄の先端は膨らみ、黒褐色の環紋を有する。分生子は淡褐色~褐色で、先端が円錐状の俵~長楕円形で、隔壁部がくびれている(図4)。生育適温は25℃。
(提供:宮崎県病害虫防除・肥料検査センター)
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)8月現在、同病に対する登録農薬はないため、耕種的防除を行う。
(2)罹病葉や罹病残渣は伝染源となるおそれがあるため、ほ場外へ持ち出して適切に処分する。
(3) ほ場内の排水対策を徹底する。また、施設内が多湿にならないよう、適宜換気を行う。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(168)食料・農業・農村基本計画(10)世界の食料需給のひっ迫2025年11月15日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(85)炭酸水素塩【防除学習帖】第324回2025年11月15日 -
農薬の正しい使い方(58)害虫防除の考え方【今さら聞けない営農情報】第324回2025年11月15日 -
【地域を診る】「地方創生」が見当たらない?! 新首相の所信表明 「国」栄えて山河枯れる 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年11月14日 -
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】コメを守るということは、文化と共同体、そして国の独立を守ること2025年11月14日 -
(461)小麦・コメ・トウモロコシの覇権争い【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年11月14日 -
根本凪が農福連携の現場で制作「藍染手ぬぐい」数量限定で販売 JAタウン2025年11月14日 -
北陸初出店「みのる食堂 金沢フォーラス店」29日に新規オープン JA全農2025年11月14日 -
農協牛乳を使ったオリジナルカクテル「ミルクカクテルフェア」日比谷Barで開催2025年11月14日 -
宮城県産米の魅力を発信「#Teamみやぎ米キャンペーン」開催 JAグループ宮城2025年11月14日 -
農林中金とSBI新生銀行が業務提携へ 基本合意書を締結2025年11月14日 -
創立60周年となる通常総会開催 全農薬2025年11月14日 -
米による「農業リサイクルループ」を拡大 JR東日本グループ2025年11月14日 -
食と農をつなぐアワード「食品アクセスの確保」部門で農水大臣賞 セカンドハーベスト・ジャパン2025年11月14日 -
「有機農業の日/オーガニックデイ」記念イベント開催 次代の農と食をつくる会2025年11月14日 -
「11月29日はノウフクの日」記念イベント開催 日本農福連携協会2025年11月14日 -
スマート農業で野菜のサプライチェーンを考える 鳥取大で12月19日にセミナー開催 北大スマート農業教育拠点2025年11月14日 -
農泊・農村ツーリズム「農たび・北海道ネットワーク研修会」開催2025年11月14日 -
農地のGHG排出量を推定・算出 営農改善を支援する技術で特許を取得 サグリ2025年11月14日 -
農機具王 農業インフルエンサー「米助」と協業開始 リンク2025年11月14日


































