フィジカルAIにより収穫性能向上に向けた開発検証を実施 AGRIST2026年2月5日
AIとロボットを活用したスマート農業を提供するAGRISTは、企業や組織のイノベーションを創出する「Microsoft AI Co-Innovation Lab KOBE」(AI Co-Innovation Lab)で、生成AIを用いたAIの判断をロボット動作へ接続する仕組み"フィジカルAI"の開発検証を実施した。

同開発検証では、収穫時に「ヘタが隠れている」「障害物がある」などの実環境要因により、自動収穫ロボットのロボットアームが対象へ適切にアプローチできないケースに着目。画像(RGB/Depth等)を入力として"回り込みの推奨角度"を生成AIが算出し、Azure Functionsを介して自動収穫ロボットから呼び出し可能なAPIとして提供することで、ロボット動作へつなぐ一連のフローを確認した。
今回の取り組みにより、将来的に収穫の成功率(収穫性能)を大きく高め得るアプローチとして、フィジカルAIの有効性と今後の拡張性に関する手応えを得ている。

AGRISTはこれまで、自動収穫ロボットの現場課題を起点に、AIによる認識・予測の高度化と、現場運用に耐えるシステム化を進めてきた。
自動収穫ロボットにおいては、対象物の位置や角度だけでなく、葉・茎・支柱など周辺環境によってロボットアームの進入経路が制限されることがあり、結果として収穫動作の失敗や時間ロスにつながるケースがある。
今回、AIの推論結果を"自動収穫ロボットが実際に動ける指示"へ変換し、環境変化にも追随しやすい形で提供する「フィジカルAI」により、収穫性能向上に向けた開発検証を行った。

◎今回の開発検証で取り組んだこと(Sprint:5日間)
(1)課題設定
・ヘタ隠れ/障害物あり等により、ロボットアームが対象へ取りに行けない(適切な進入角度が取れない)状況が発生
(2)目標
・自動収穫ロボットがAzure Functionsを呼び出し、推奨角度(回り込み角度)をJSON形式で受け取り、動作へ反映できることを確認
(3)実施内容
・Microsoft Foundry(Foundry Models)上で生成AIの推論エンドポイントを構築
・RGB/Depth等の入力データを前処理し、推論に適した形へ整形
・出力を自動収穫ロボット側で扱いやすいJSON形式に固定(レスポンスフォーマット指定)
・2ケース(ヘタ隠れ/障害物あり)を想定したAzure Functionsを構築・デプロイ
・自動収穫ロボットがAzure Functionsを起動し、返却された角度を動作へ反映するところまで確認
◎主な成果
・生成AI→角度データ→ロボット動作の一連フローを、Azure Functionsを介して疎結合に実装し、接続・動作連携を確認
・推論はノートブック検証で、概ね10〜30秒程度でレスポンスが返る感触を得た
・"分かりやすい入力(画像・前処理)"では一定の精度感が得られ、入力設計や前処理の工夫が精度向上に効く手応えを確認
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