大阪初、ドローンで「水稲直播」実施 天王地区スマート農業推進コンソーシアム2021年5月13日
天王地区スマート農業推進コンソーシアムは5月15日、大阪府能勢町天王地区で、水を張った水田にドローンを飛ばし、コメの種まき(水稲直播)を実施する。
大阪府能勢町天王地区
水稲直播のイメージ
大阪府最北端に位置し、"大阪のてっぺん"と言われる天王地区。標高約500メートルに、耕地面積38.9ヘクタール、人口約130人の山に囲まれた小さな集落は、人口減少が進んでいるが、活気ある農村を取り戻そうとスマート農業による稲作の省力化技術の実証実験を行っている。その一環として、15日に同地区でドローンによる水稲の種まきを実施。水を張った水田にドローンを飛ばして種籾を散布し、稲作における労働時間短縮の効果を測定する。ドローンによる水稲の直播は大阪府内で初の取り組みとなる。
一般的な稲作は種籾を種まきし、苗に育て、水を張った水田に田植え機でコメを植え付ける。水稲直播栽培は水を張った水田に種籾を播く技術で、苗を育てたり、田植え機で植え付けたりする作業が不要。通常の栽培方法と比較し、労働時間で約2割、10アール当たり生産コストで約1割の削減効果があると、農林水産省は報告している。
同コンソーシアムは、ドローンで水稲直播だけでなく、生育管理にも取り組み、田植えを行う作業の削減、薬剤や肥料散布の時間の削減、水田の均平測量や生育の違いを可視化することで生育向上をめざす。コメの収量を5から10%の向上、作業時間を最大75%削減することを目標としている。
農業用ドローンは、操縦資格取得者のみが運用できる。令和2年度は、外部の協力業者に作業を委託し、直播作業を行った。生産者は、中長期的なコスト節減のため、昨年秋から、農閑期の時間を活用し、座学講習、自主練習、操縦資格取得試験、直播と農薬散布練習に積極的に取り組んだ。今年度は、協力業者の支援の下、地元生産者が自ら操縦し、直播作業に取り組む。
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