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青果物:春夏タネプレゼント

地域適応性見極め 「長い目」で定着を2017年1月24日

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 新しい年を迎えて1カ月近くが経ち、そろそろ今年の春・夏野菜はどうしようかと、準備にかかる頃ではないでしょうか。昨年の秋・冬野菜に続いて「春・夏野菜の種子プレゼント」(9種)を種苗会社7社のご協力をいただきお届けします。また、これから露地野菜の栽培を行う時に、生産者、産地として考えて欲しいことを、農研機構野菜花き研究部門の岡田邦彦野菜生産システム研究領域長に聞くとともに、実際に野菜類をカット加工などして販売している食品会社からの要望も聞いた。

 野菜類の露地栽培では、同じ作物でも、「月の上旬はこの品種、下旬からはこっちの品種に」と、生産者はいろいろな品種を使いこなしているのが一般的である。そのことは「リスク分散」の側面もあり、「使い分ける」こと自体は否定しないと断りながら、「一つの品種を使う時期を長い目でみることを考えてみてもいいのではないか」と岡田邦彦領域長は考えている。
 品種の力はもちろん小さいモノではないが、特に露地品目の場合、収穫量や品質は環境条件の影響も大きい。実際に、作柄の善し悪しは「温度がずっと低かった、高かった」とか「雨が多かった、少なかった」など、作付けした年に固有の気象条件とセットになっているのだが、環境条件の情報は時間が経つと意外に忘れられがちで、「出来が悪かった、良かった」とか「収穫が早かった、遅かった」といったことが、よく覚えられている。そのため作柄の良否が「タネ(品種)」のせいにされがちになると岡田領域長は推測しているが、上記のとおり実際には違うことが多い。
 また、最近の気象条件では、例年に比べて10日とか2週間くらい前後に振れることが多く、例えば、平年の10月に相当する条件下で9月用の品種を作付けしているようなことが起こりうるので、「環境条件に鈍感な品種」が有用と言えるが、そのような品種を見つけるのにも、品種を長い目で使うことは役に立つはずである、と言う。つまり、比較的広い作期で減収が少ない品種は、環境条件の変化に強いと考えられ、たとえ、長い目で作付を行わないとしても、安定生産に役立つだろう、と言うのだ。
 さらに、「長い目で使った」場合、「気象条件など環境の変化にどう対応し、その結果どうなったかといったデータを蓄積でき、その品種の特性が自ずと分かる」ので、「農家としての知恵が深まっていく」ことにもなる。
 そして「耐病性に限らないが、品種を使い分けなければならない明確な理由がないのであれば、長い目で使う方が、使用する品種が少ないので、管理する面倒も少なく、経営的には効率的ではないか」という。
 すでに実施している産地や生産者があることは承知のうえで、多くの産地をみてきた岡田領域長はあえて、加工業務用などや市場流通でも長期に一定量を安定的に供給する場合は、じっくりと腰を落ち着けて、気象条件の変化なども観察して変化するデータを蓄積し、品種特性を見極めて、品種を使っていくことも大事ではないか、そういうことも考えて欲しいと希望している。
 最後に、これまでに作付経験のない品目に取りくむときには、「品種設定は、当然大事なので、指導機関などに相談した方がよい」が、近隣や県内ではあまり産地が無く、十分なデータがない場合は、「気候条件の近い所を参考にする」ことも必要。最初のうちは、「多収」「高品質」といったことより「作りやすさ」に目を向けた方がよく、「作りやすい」といった記載やデータが無い場合にも、適応作期の広さは目安になるはずだとアドバイスしてくれた。

◆消費者の健康志向を軸にサラダを開発

 一方、生鮮野菜を加工し、一般消費者向けのサラダとして販売している食品加工会社では、「キャベツの使用量が一番多い」というが、「消費者の健康志向を基軸に、商品開発を行っている」。その際、「新しい野菜は意識します」ともいう。
 また、ケールやクレソンのように、家庭でどう調理したらいいのか分かりにくく、食べる機会の少ない食材については、「家庭で洗わずに食べられるパッケージサラダとして提供することで、その食材の良さを伝わりやすく」しているそうだ。
 今後、どんな野菜を希望しているのかといえば、消費者の健康志向などにマッチした野菜はもちろんだが、既存の作物でも適度な大きさに加工するため「加工適性に優れているものはありがたいです」という。また、スーパーなど小売売場で商品として陳列されるので、消費者の手にわたるまで、「厚みや大きさ、そして何よりも鮮度が維持しやすいものがよい」という。
 以上はパッケージサラダに加工する食品会社の意見だが、加工業務用といっても惣菜向けに加熱するものとか、エンドユーザーがどのように使うのかよく相手側と相談して、それに見合った品種を選択することがこれからは大事になっていくといえる。

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