【JCA週報】朝倉美江 地域福祉型生協の鼓動と展望2022年4月11日
「JCA週報」は、日本協同組合連携機構(JCA)(会長 中家徹JA全中代表理事会長、副会長 土屋敏夫 日本生協連代表会長)が、各都道府県での協同組合間連携の事例や連携・SDGsの勉強会などの内容、そして協同組合研究誌「にじ」に掲載された内容紹介や抜粋などの情報を、協同組合について考える資料として発信するコーナーです。
今回は、にじ 2022年春号に寄稿いただいた金城学院大学人間社会部の朝倉美江教授の「地域福祉型生協の鼓動と展望」の冒頭を、紹介します。
全文はJCAのウェブにて掲載しておりますので、ご覧ください。
にじ 2022年春号 朝倉美江・金城学院大学人間科学部教授 「地域福祉型生協の鼓動と展望」
ケアなしに私達は存在し得ない。生まれた瞬間から亡くなるまで、さらにその前後も含めて、私達すべてはケアがあったからこそ存在している。さらに長寿化が進み、後期高齢期には有病率、認知症の発生率も高まり、要支援・要介護高齢者は急増しつつある。また格差・貧困が拡大し、コミュニティも希薄化するなかで、少子化も進み、子育て不安もより増大し、ひきこもり、8050 問題、高齢者・子どもの虐待など生きづらさや孤立による多様で複合的な課題が顕在化している。このような課題を解決するために地域の助け合いというケアや専門性の高いケアが必要不可欠な時代を私達は生きている。
しかし、ケアが求められているにもかかわらず、ケアのない世界が広がりつつある。それは「コミュニティ資源の削減、人々よりも利益を優先する文化、そして、個人としての自己にのみ関心を集中させようとする社会的・政治的な景観は、民主主義を高めるためのコミュニティでのつながりを育成していくことが、これまで以上に難しくなったことを表している」と指摘され、それは「排除と憎悪に基づかせる、悪名高いケアしないコミュニティが成長する肥沃な土壌を生み出」すという。
岡野八代は「民主主義がもし〈あらゆる者に関わることは、それに関わるすべてのひとが、その決定に等しく関わる〉ことであるとするならば、ケアを政治の中枢へ移動させ、なによりも「開放的な」ケア関係を、社会全体で支えるしくみを考えなければならない」と主張している。本論では、この岡野の言葉を踏まえ、社会全体のなかでも協同組合という人々の協同によって生活を守る組織が、ケアを中枢に置くことができるのか、ケアを中枢に置いた協同組合を地域福祉型生協と位置づけ、その可能性と展望を描いてみたい。
以下、全文はJCAのウェブサイトにて掲載しておりますので、ご覧ください。
https://www.japan.coop/wp/publication/11040
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