建更の新契約高が2.9倍に JA共済上半期業績2017年12月4日
JA共済連は、平成29年度上半期(4月1日から9月30日)の業績をまとめ12月1日に公表した。
これによると、上半期の建物更生共済の新契約高19兆7739億円と前年同期比287.9%、約3倍に大幅増加(契約件数は同168.8%)したことから、生命共済の新契約高は同40.4%と昨年実績を大きく下回っているが、生命共済と建物更生共済を合せた新契約高が21兆2311億円(同202.6)と倍増した。
建物更生共済が大幅に増加したのは、今年4月に仕組改訂され、これまでの10倍保障から30倍保障まで可能になったこと、しかも掛金が割安になることが大きな要因だといえる。さらに、大きな自然災害が毎年のように発生していることから、心理的に建物更生共済へ人びとの意識が向いていることが後押ししているともいえる。
自動車共済の新契約高は、契約件数が418万6000件(同102.6%)、共済掛金受入額が1857億円(同102.5%)と、自動車の販売台数が伸び悩み競合が激しくなるなかで、前年実績を上回る新契約を獲得していることは大健闘といえるのではないだろうか。自賠責共済は契約台数は167万4000台で同102.6%と前年同期を上回ったが、共済掛金受入額は掛金が下がったこともあり381億円、同97.4%と前年には届かなかった。
主要な収支状況は、「受入共済掛金」が生命総合共済の一時払掛金や建物更生共済の振替払掛金が減少したことなどにより、前年度上半期より1兆1233億円減の2兆5869億円(前年同期比69.7%)となった。
「支払共済金」は、建物更生共済の事故共済金が減少したことなどから、同897億円減の1兆8020億円(同95.3%)となった。財産運用収益から財産運用費用を差し引いた「正味財産運用益」は、同253億円減の4798億円となった。一方、「経常利益」は同1162億円増の2507億円となっている。「基礎利益」は、危険差が同1741億円増加したことなどから、同1910億円増の3949億円となった。
「総資産」は同2741億円増の58兆392億円(同100.5%)。そのうち運用資産は同3249億円増の55兆9551億円(同100.6%)となっている。また「実質純資産」は17兆3848億円で同101.3%となっている。
支払余力(ソルベンシー・マージン)比率は、再保険担保額の増加により巨大災害リスクが減少し、前年度末より103.7ポイント増の1002.2%と健全性を保持している。
(関連記事)
・ペーパーレス化で事務負担軽減進む-JA共済(17.10.05)
・共済の強みはメンバー制 メリット実感できる組織に【農水省経営局協同組織課長 日向彰氏】(17.09.27)
・JA主体の事業運営を 共同元受でJAのリスク軽減【村山美彦・全共連代表理事専務】(17.09.11)
・長期優良契約割引を拡大―JA自動車共済が仕組改訂(17.08.30)
・建更の共済支払見込額66億円 九州北部の台風3号および大雨被害(17.08.03)
・低金利下、将来にわたる健全性確保 JA共済連(17.07.27)
重要な記事
最新の記事
-
農業用バイオスティミュラント「エンビタ」 2025年水稲の実証試験で見えた効果 増収・品質向上に一役 北興化学工業2025年10月27日 -
高市内閣 農水副大臣に根本幸典氏、山下雄平氏2025年10月27日 -
26年産主食用生産量 711万t 別途、政府備蓄米を21万t買い入れ 農水省2025年10月27日 -
米価 5週ぶりに上昇 5kg4251円2025年10月27日 -
調製・品質管理を一元化 JAなすのの米麦施設サテライトシステム JA全農が現地視察会2025年10月27日 -
農山漁村への企業等の貢献活動 取組を証明する制度開始 農水省2025年10月27日 -
【役員人事】新社長に花田晋吾氏 クボタ(2026年1月1日付)2025年10月27日 -
【役員人事】クボタ(2026年1月1日付)2025年10月27日 -
「長野県産りんご三兄弟フェア」全農直営飲食店舗で27日から開催 JA全農2025年10月27日 -
「秋田県産 和牛とお米のフェア」宮城・東京・大阪の飲食店舗で開催 JA全農2025年10月27日 -
JAならけん協力 奈良県十津川村×北海道新十津川町「秋の収穫祭」開催2025年10月27日 -
富山県のショップ「越中自慢」約30商品が「お客様送料負担なし」JAタウン2025年10月27日 -
【今川直人・農協の核心】農協による日本型スマート農業の普及(1)2025年10月27日 -
社会主義は消滅したか・・・否【森島 賢・正義派の農政論】2025年10月27日 -
植物由来素材ユニフォームで「着る循環」を社会実証 Team P-FACTSと連携 2027年国際園芸博覧会協会2025年10月27日 -
「枝もの定期便」運営スタートアップ 株式会社 TRINUSへ出資 あぐラボ2025年10月27日 -
【人事異動】北興化学工業(2025年11月1日付)2025年10月27日 -
重信川クリーン大作戦に参加 井関重信製作所2025年10月27日 -
新潟県U・Iターン移住イベント「にいがたU・Iターンフェア2025」有楽町で開催2025年10月27日 -
高知で「未来型農業」始動 水耕栽培野菜を販売開始 アドインテ2025年10月27日


































