中国地方の「担い手コンサルティング」累計100件を達成 共同で課題解決へブロック会議を新設 農林中金2025年9月9日
農林中金は、中国地方(鳥取・島根・岡山・広島・山口県)でのJAバンク(JA・JA信農連・農林中金)による「担い手コンサルティング」の累計実施件数が100件に達した。また「中国ブロック担い手会議」を新設し、事例やノウハウを共有し、課題解決に共同で取り組む。
担い手コンサルティングのスキーム
「担い手コンサルティング」は、JAの信用事業部門(金融事業)・JA信農連・農林中金が主体となり、担い手の財務分析やヒアリングを通じて事業性を評価し、明らかになった経営課題(規模拡大、販売戦略、資金繰り、事業承継、法人化、労務管理など)に対してソリューションを提供する。ソリューションはJAの営農経済事業部門などとも連携し、JAグループの総合力で金融にとどまらない幅広い提案を行い、進捗フォローなど継続的なサポートにも取り組んでいる。

中国地方の実施先の主品目は水稲が約4割と最も多く、野菜が約3割で続き、多様な地域農業の担い手を支援してきた。提案ソリューションは累計436件に達し、特に品目別収支分析が多い。品目別収支の把握は、複数品目を生産する担い手にとって将来的な所得向上や経営計画策定に向けて重要であり、高い評価を得ている。幅広いソリューション提案は、経営改善やJAグループとの関係強化にもつながっている。
複数県域のJAバンクが相互に事例やノウハウを共有するブロック会議体の設置は全国で初めてとなる。今後は「中国ブロック担い手会議」を通じて、各県が相互に過去事例やノウハウを共有し、県域を超えた販路開拓や規模拡大の支援、事業承継対応の強化などにも取り組む。
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